クールエイドを飲む
現在、「クールエイドを飲む」という言い回しは、「何も考えずに多数派に従う」 ことや、そういう人が正気かどうかを一言で問うときに最もよく使われる。 二〇一二年には「フォーブス」誌で、ビジネスリーダーが用いる「最もイラつく決まり文句」に選ばれた。 ニュースキャスターだったビル・オライリーは、自分を批判した人たちを切り捨てるためにこの表現を使っている(「クールエイドの人たちは頭がおかしい」とリスナーに語った)。 軽い会話や自虐的な表現として用いられることもある。 たとえば、 「ええ、とうとうペロトン(エクササイズバイク)を買ったのよ。 どうやらクールエイドを飲んじゃったみたい」 「あいつはレディオヘッドで頭がいっぱいさ─九〇年代にクールエイドを飲んだんだな」 (もちろん「スイートグリーン」をめぐる会話も同じだ)。カルトのことば なぜ人は魅了され、狂信してしまうのか / アマンダ・モンテル・63ページ