GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
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普段映画を観て、好きなように感想を書いているけれど、本作については、特にこれと言った感想がない。 いや、もう映像は文句なしにかっこいい。光学迷彩を着ての銃撃戦や肉弾戦はアツいし、義体の表現も見事。基本的に登場人物はおっさんばっかりで、出てくる女性(に見えるもの)は「人形使い」の義体、公安9課のオペレーター、草薙素子くらいのものだし、あまり惨忍な表現もなく、そういう意味でとにかく安心して観ていられたというのが率直なところだ。やたら乳首や乳房を描くのだけど、それも別段いやらしくはないし、草薙素子の体もエロティックというよりは「いいガタイしてんなー」という感じで、そういう意味でエロやラッキースケベの要素もまったく見られない。 ストーリーというか設定はとにかく難しい。なんたら共和国だ外務大臣だなんだと政治的な動きがあるようなのだが、セリフは長いしそもそも聞こえにくいし、こちとらウォッチパーティーでみんなとワイワイ喋りながら観たので、細かい部分が聞き取れず、正直ほとんどストーリーは追えていない。ダイ・ハードの100倍くらいややこしい話なのではないか。でも、ま、それでいっか!と思わせてくれるというか、画面の動きがとにかくかっこいいじゃんで終了というか、あとは「なんか突然生物のようになってしまったプログラムが草薙素子との間に「子孫」を残そうとする話」くらいの理解度でいいんじゃないかと思ったし、そのように見た。 記憶なんて情報の集まりにすぎないから、これくらいテクノロジーが発達した社会になると、擬似記憶を人間に植え付けることも可能らしい。そして記憶は自分の大事なコアだから、ってことは「自分」と思っているものが単に誰かにプログラムされただけのものである可能性も否定できない。常時ネットワークに接続できるから、その接続先と自分との境界も曖昧なわけで、一体自分とは何なのか?みたいな哲学的な問いかけがあるのだが、そういう部分にはそんなに感心しないというか「でしょうね」くらいで受け流してしまった。「自己複製する情報が生物と区別がつかない」みたいな想像力についても同じ。攻殻機動隊では深淵な感じを哲学や思想で表現している感じがして、これがエヴァンゲリオンだとほとんどカルト宗教みたいな話になってくるからなあ。 「人形使い」が草薙を選んだ理由も結局よくわからなかった。草薙、あれってオリジナルは脳みそだけで、あとは義体だって設定なんですよね、たぶん。草薙のような存在がどれくらいスペシャルなものなのかとか、なぜ脳みそだけになったのかとか、バトーとは「腐れ縁」だというが、どういう関係なのかとか。原作知らないのでまったくわからない。どうもバトーは草薙のことが好きなように思えるのだが.......。
社会正義や仕事上のミッションで登場人物は動いているのではなく、「私が何なのか」を明らかにするためであるのが、今となっては逆に新鮮。
気になったのはバトーの利き腕。ビールのプルタブを開けるシーンが二度ほどあったが、いずれも左手で開けていた。左利きなのではないか。そういえば草薙の脳を助けようととっさに出した腕も左腕だった。そんなこと気にするのは自分くらいか。