AIでまとめをしたらお叱りを受けた話
益田ラヂヲさんのDiscordにて。某氏が社内報の内容をChatGPTでまとめて社内に流したところお叱りを受けたとのこと。その方は「みんなAIが嫌いなんだな」と言っていたのだがAI関係ないのでは? AIが嫌なんじゃなくて、(AI使ってても使わなくても)なんか勝手にまとめて「はい」って出してくるやつが嫌なんだと思う。
まずまとめはどうまとめるか以上に「誰が」まとめるかが重要。特にビジネスシーンにおいては。 「まとめ」とは要するに「何を真実とみなすか」であったりする。まとめを文書として提出する=会議で書記が議事録取ったりホワイトボードに書くのと同じ。依頼されていたり、その役職についていたり、偉い人がやるならわかるが、頼まれてもいない人間が勝手にまとめてきたら「なんでお前がしゃしゃり出てくんねん」「うざっ!」ってなる。
また既にある誰かが出した情報を、AIを使ってまとめなおすことは、そこに様々なメタメッセージもこもってしまう。たとえば
「AI使ったらもっとまとめられるのにゴチャゴチャしたままの情報を提示しやがってww」
「AIでまとめたらこんなに便利なのに、みんなはまだAIろくに使ってないんですよね?笑 仕方ないのでぼくがAIでまとめ作っておいてあげますね?!」
あと、AIの整理まとめって、逆に読む文章が増えるだけのことがほとんどなのよ。まあまあ元からまとまってる情報を再度「整理し直」した結果として、また新たに文章を提示されるし、それがやたら長いし。
益田ラヂヲ.iconそうです。単に短くしただけだったりするので、それはそれで技術的にはすごいのですが、実用的な「まとめ」としては不十分というか、その手のまとめにはたいてい「発見」がない。その点、GeminiのDeep Researchはまとめとしてそこそこイケてます。
moriteppei.iconそのまとめを見ても「そうだったのか」とか「だいぶクリアになったぞ!」となることはあまりなく、「AIを通して、ある程度抽象化された、したがって解像度が下がった情報を元の文章と同じ、もしくはそれより少し長いかもくらいの文字数で再度提示されても「なんなん」っていう。
益田ラヂヲ.icon要は、単なるAIチャットボット利用の情報圧縮ではなく、Deep Research的な多角的調査をして、何となれば参加者からのヒアリングもしつつまとめないと、特に限定された場の固有性の高い情報の「まとめ」としては機能しにくいのだと思いました。
益田ラヂヲ.iconAIチャットボットを利用した「まとめ」というのは実のところ情報圧縮でしかなく、情報の「展開」作業が必要で二度手間であり、そういう意味では「まとめ」などではない、ということですね。
あと、益田さんのいうとおり、AIのいいところは情報のパーソナライズなので。「この情報、人事部視点で短く3点でまとめて!」みたいにすることに意味があって。で、それはみんな情報いただければやれるので、それを他人がざっくりとコピペしてChatGPTに渡した結果のアウトプットだけをこちらに流されても「情報公害やぞ」「仕事した顔すんな」ってなるんだと思う。
moriteppei.iconAIで情報まとめなおすの出されるとなえるんですよね。無能なくせに司会を仕切るやつに対するのと同じような気持ちを抱く。「何もよくなってないのに何かよくなったように錯覚させて、自分のポイントにしてる」感にイラッとしてしまうんだと思う。