80年代
『アンチ・オイディプス』 を小脇に抱え、 「蘇州夜曲」を口ずさみつつコピーライターや人類学者をアイドルのように追い掛けた浅はかな日々。 鳴呼しかし、そこには確かに一つのパラダイムの転換 (笑) が存在したのでした。それいぬ 嶽本野ばら 位置 1475
思えばそれは「少女」 の思想であったのです。 現状を打破する理想も気力もなく、 個人の嗜好だけに価値をおき、隙間と隙間をしたたかに瞬間移動する都市の野性、 絶望のオプチミズムがソリッドに揺らめいていた蜃気楼のようなネオ・ロココ時代。 炭酸のようにはじけて消えゆく刹那主義。 テーゼもアンチテーゼもなくガジェットだけが真実であった季節。それいぬ 嶽本野ばら ・位置1483