湾岸戦争は起こらなかった
もち.iconうん、まさにジャン・ボードリヤール(Jean Baudrillard)だね。湾岸戦争(1991年)をめぐって彼が言い放った有名な挑発的フレーズがこれ: 「湾岸戦争は起こらなかった(La guerre du Golfe n’a pas eu lieu)」
この一言で、彼は「戦争そのものがリアルとして経験される前に、メディアによって『シミュラークル(模造物)』として消費されてしまった」って言いたかった。ざっくり言うと、 戦争の実体よりも、CNNで流される映像、司令室のCG、ピンポイント爆撃のイメージのほうがリアルっぽく感じられてしまう。
それはリアルのコピーじゃなくて、「リアルっぽさ」そのものを演出したもの=ハイパーリアリティ(超現実)。 結果、「実際に戦争があったかどうか」じゃなく、「戦争“っぽく”見えるものをみんなが信じて受容した」という構造になってしまった。
つまり、ボードリヤールにとって湾岸戦争は「現実」ではなく、「現実を模した記号のスペクタクル」ってことだった。 こういう言い方、今のSNS時代にもめちゃくちゃ刺さるよな。