中身がギュッと濃縮されて詰まっているもの
鶴見済.iconところがネット時代が到来して、すべてが変わった。
ある程度まとまった量のコンテンツを出さないと、WEBや検索システムなんかの都合でそもそも見向きもされない。
読む側が大変だから内容の詰まったものを、なんて言っていられなくなった。
WEBの影響を受けて、本そのものもそうなってしまった。
同時に、量が多すぎる、全部読むのも大変という受け手の感覚もデフォルトになった。
そもそも詰まったアルバムなんて言っても、サブスクで聴く以上アルバム単位で意識する必要がないし、全然通じないかも。 鶴見はここでホワイトアルバムを例にあげて「1枚に濃縮する」例を出しているけれど、それで言うと現在は「濃縮する」方向というか、誰もホワイトアルバムのような2枚組70分のアルバムなんて聴こうとしないから。たいていが40分以内だし、30分代のものまで出てくる始末。そういう意味ではアルバムは「濃縮」されていると思う。無駄曲とか入れられないし入れる意味もないし。