ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
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『若草物語』(わかくさものがたり、英: Little Women、直訳: 小さな婦人たち)は、アメリカの作家ルイーザ・メイ・オルコットによる半ば自伝的な小説であり、家庭小説、少女小説である。1868年から1869年に出版された。19世紀後半のアメリカを舞台に、マーチ家の四人姉妹を描いた物語である。続篇として『続 若草物語』(Little Women Married, or Good Wives)、『第三若草物語』(Little Men)、『第四若草物語』(Jo's Boys)があり、姉妹の成人・結婚やその後の生活が描かれている。
四姉妹の物語。上からメグ(エマ・ワトソン)、ジョー/ジョセフィーヌ(シアーシャ・ローナン)、エミリー(フローレンス・ピュー)、ベス(エリザ・スカンレン)。ジョーは作家志望。エミリーは画家志望。メグは役者志望。ベスはピアニスト志望。だが、
ベス→病気で死亡
メグ→家庭教師をしている男性を愛して恋愛結婚
エミリー→ジョーのことが好きだったローリーと結婚
ジョー→独身。本を出版する。最後はベア先生と結婚。
ことになる。母:ローラ・ダーン
物語は過去や現在をバラバラにつなぎあわせながら、ベスが死に、家族それぞれが結婚するところまでを描く。
冒頭でジョーが出版社に物語を持ち込むと「最後はヒロインを結婚させろ」と言われるのでそう書き直すシーンを入れてある。そのため、物語全体信頼できない語りの構造になっている。語り上は、ジョーはベア先生と結婚するのだが「そう言われたので事実は違うけど、改ざんした」ように読める、というか、そう読め!と強く誘導する仕組みになっている。
時間の叙述をバラバラにした語りがまずは見事。これによって「最初は楽しかったけど暗い事件が増えて.....」といった流れではなく「ベスの葬式」のあと、「幸せな結婚式」が教会や牧師のイメージでリンクするような構造になっていて「人生引きこもごもだよね」ってなってるし、前半は楽しく見れるけど後半は......といった形にならないですんでる。
セリフが文学的でおもしろい。メグから「あなたも結婚することになるわ」と言われたジョーのセリフ。「私は自由な独身中年になる!」。原文見たら"I'd rather be a free spinstet and paddle my own canoe."だった。
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spinster という語は 1960 年代の性革命以後ではほとんど使用されなくなった用語であると言われているが、法律用語としてはその後も生き続け、例えばイギリスでは結婚証明書上は一度も結婚したことがない女性は今なお spinster(男性の場合はbachelor)と分類されている (Trimberger 444; “Marriage Certificate”)。そもそも spinster が未婚の女性を意味するようになったのは 17 世紀であり、本来は糸を紡ぐ人を意味していた。『オックスフォード英語辞典』(以下OED)によれば、spinster という英語が登場するのは 14 世紀中葉(OED の初出は 1362 年)で、「糸紡ぎに従事する女性、ないしはまれに男性、特に定職としてそれに従事する者」という語義が与えられている。中世後期、商業・産業が発達して様々な職種が誕生するとともに、インドから中東を経由して糸車が西洋に入ってき、13 世紀のフランスに職業としての spinster が登場し、やがてイギリスにも糸車が輸入されて職業としての spinster が登場してきたのであった(“Spinning Wheel”; 久保田 97)http://www.gaskell.jp/ronshu/19/oshima.pdf
話として感想を一言でいうと「やたらと他人に結婚しろだの結婚するなだの言いまくる作品」という感じ。
まず、主人公の伯母であるマーチ伯母さんが、ジョーに「結婚しなさい」という
四姉妹の幼馴染セオドア・ローレンス(ローリー): ティモシー・シャラメがエミリーに「この中の誰かと結婚するのか」「結婚するな」という
パーティーにピンクの派手なドレスを着て参加するメグに「そのドレス似合ってない」(結婚に暗に否定)とローリーが言う
マーチ叔母:メリル・ストリープ(さんがエミリーに「結婚しなさい。この指輪をあげる。あなたが家族を救うのよ」と言う。
ローリーがジョーに好きだ、結婚しようと言う
メグにジョーが「結婚なんかしなくていい」「するな」と言う
ジョーがジョーに「自分は結婚しない」と言う
結婚もすればいいわけではなく、それが経済的に正しい結婚でないと否定される。メグの結婚式にマーチ伯母さんが出席。「小屋に住んで失敗だったと知るがいいわ」と結婚式で本人に言う(!)。
ただ、結婚だけではなく、この作品では、実は「恋愛」や性的な接触自体が「必ずなければならないものなのか?」という疑いにかけられている。
鍵はマーチ伯母さん。この人は他人に結婚しろ結婚しろと言うが、他方で自分は結婚せずに過ごしてる。「伯母様は結婚してないじゃないですか」と言うと「お金をちゃんと運用してるからだ」と返答。言葉では「結婚しろ」と言っているが、マーチ伯母さんにとっても結婚は単に経済的な問題 economy propositionにすぎない。結婚しろ結婚しろその結婚はダメだとあれこれ口を出す嫌な人のように思えるが、メグの結婚式の金もこの人が出してるし、エミリーのヨーロッパ留学もこの人が出してる。ジョーの進むべき道、そのロールモデルになっている。
また、マーチ伯母さんはアセクシャル/アロマンティックなのではないか?という描写がある。メグが感謝の気持ちを伝えようと伯母にキスしようとすると「キスされるのは....好きじゃないの」と拒絶するシーンがある。これは身体的接触が苦手=セックスはしたい気持ちがないことをにおわせる。
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そしてこの直後、ローリーはジョーに告白し、結婚を申し込むのだが、断られてしまう。理由は「愛そうとした。でも、ダメだった」というもの。
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「わからない。なぜあなたがしてほしいと望むようにあなたを愛せないのか」
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「だって私はこんなブサイクだし、変人だし、おかしいし」
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「テディー。私は自分が結婚するなんて信じない」
その後、ベスが死に、その遺品整理を母と一緒にしているとき、ジョーは母に「実はローリーから結婚を申し込まれた。でも断った」と伝える。「でも、もう一回告白されたら受けちゃおうかな......」と。母は「それは愛じゃない」と言う。するとジョーは次のように言う。
「これまで私はいつも家族にとても満足してた」
「私はうんざりしてる。女は愛するために生まれてきたんだってみんなが言うことに」
「うんざり......」
「だけど、なんで、なんで私は孤独なの」
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