夢旅奇行
インクジェットプリント / 01, 02: 厚手マット紙・03: 新聞紙マット紙・04, 05: 半光沢紙
コラージュ (写真, 粘土, 紙, 色鉛筆, アクリル絵の具)
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あなたは今までに見た奇妙な夢をいくつ覚えているだろうか?夢は普段覗き込めない他人の思考を垣間見ることができる数少ない無意識の創作物であると思う。
私には特段夢の記憶が残るとか何か変わったものはない。ただ面白い夢を見たら記憶が消えないうちに一点に場面を集中させて頑張って覚えようとする癖がある。これは誰だってやろうと思えば出来ることなのかもしれない。しかしたかが夢、そんなことに神経を使おうとする人は少ないように思える。されど夢である。夢は個人の感性に触れることができるものなのでは無いかと思うことがある。時々友人と夢の話をするが、私のみる夢のイメージと全然違うのだ。私の夢は現実的な人工物とカオス空間が入り混じっているものが多い。絵を描いている美しい自然が好きな友人は夢の舞台が真っ白な雪景色や海中とどこか幻想的である。花が怖いという変わった恐怖症を持つ友人は花から伸びる蔓に襲われる悪夢を見たという。
こうした夢話からは夢あるあるの共感や驚きを感じ、ますます夢に興味が湧いてくる。この興味を伝染させたい私は自分の体験した夢の中から色濃いものを視覚化することにした。いわゆる夢日記的何かを作る。
01
市民プールのような場所にぷかぷかと浮き輪を漂わせていた。そこにはスライダーのようなアトラクションがあり、乗ってみるとトイレから出て足を洗うエリアのような浅い水深と生ぬるいお湯のなかゆっくり流れるだけというなんとも言えない不快感のあるものだった。白と黒のタイルとグチャグチャの噴水が印象的な夢だった。
02
棚田で虫取り網とカゴを持ち、とある生物、飼い猫をそのまま豆粒サイズにして羽を生やしている見た目の生物を必死に捕まえようとするちょっと可愛らしい夢だった。今思えばいつか訪れる死と手の届かないところに行ってしまうのを恐れて夢に出てきてしまったのかもしれない。飼い猫は今日も元気に生きている。
03
ドアを開けると何もない白い空間にコタツがありそれを囲むように四人の見知らぬ男達が座っていた。そしてこたつの上に見たことのある顔の石膏像がぽっかりと口を開けて佇んでいた。かなり昔に見た夢。
04
某テーマパークでチュロスを食べて帰る夢。他にやりたいことが沢山あったのにチュロスを食べる以外行動できなかった。人混みの中敷物を敷いてただ座っていた。私は自分自身を不快な気持ちにするのが好きなのか?
05
この時期追い込まれていたのか、毎日のように追いかけられる夢を見た。いつも決まって夜に家の中に不審者が入り込み追いかけてくる。裸足で玄関から飛び出して硬くて湿ったアスファルトの上を死に物狂いで走る夢だ。夢の中は何故か走るのが遅いのは定番だが、それが嫌すぎて心の中で念じた結果ある日成功した。ビルくらいの高さまでフワワンとジャンプできるようになった。ちなみに不審者はマイケルジャクソンの容姿をしていた。