スピッツが好き モヤモヤ/空っぽ
レーザープリント / 紙 (アラベール, ルミネッセンス)
スピッツ; 日本のロックバンド
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幼少期から悪目立ちしたくない、独りぼっちが怖い、虐められたくないなどの感情があり友達といる時間を多く過ごして来た。自分らしく生きたり、自分の好きなものを探求することよりも協調性を意識していた学生時代だった。そんな私には幼少期から「追求した好き」というものが無く、親が与えてくれたものを好きになりジブリやディズニーなどみんなが好きなものが好きであった。そこでも全ての好きに対して「中途半端な好き」であり美大という環境でそれはコンプレックスとなっていった。
スピッツは親の影響を受けたわけでも、流行に乗ったわけでもなくなぜか自然と好きになった音楽である。この研究では一体自分はスピッツの何を好きになったのかを探求していくことで良いと感じるものが明確になり、今後の創作活動の軸となる欠片を生み出したいと考えた。
本格的にスピッツを好きになったのは浪人を始めた20歳の頃。明確な記憶は残っていないが、曲の孤独感や寂しさが自分の心象とリンクしていたのかもしれない。Youtubeで「楓は子供の手を意味している」というコメントを読んでからスピッツの歌詞の存在を強く認識し始める。さらに音楽番組でスピッツの歌詞は「死とセックス」について書いてあると知って、意識して歌詞を聴くようになった。
自分の好きな歌詞を紐解く時のポイントは2つある。1つは印象に残るフレーズ、もう1つは歌詞全体の世界観。この展示ではそれぞれをテーマにグラフィック詩を制作した。