エキスポのエキスとは
エキスポのエキスとは、個人的興味が動機となった造形研究の発表の場である。
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研究としてのデザイン・美術と、未知のものに対する好奇心や熱量を、本展における「エキスポのエキス」と定義し、会場を研究発表の場として設定した。
エキスポ=博覧会の多くは、政府や地方自治体が主導となって開催されている。そこでは、産業の発展や自国の技術・研究など国力の誇示、「お祭り」のような経済効果がしばしばその目的となっていた。しかし、あらゆる新製品がインターネットを通じて全世界にオンタイムで発信され、科学技術などの発展も進んだ現代において、博覧会が行われる回数は減少し、万博の開催意義も問われている。これからの博覧会は一体何を目指すのだろうか?
かつて、また現在も、人々が博覧会に魅了されるのは、博覧会が我々を未知のものに出会わせてくれるという期待と、博覧会自体がもつ熱気によるものであろう。そして、その一助となっているのが、万博で言うところのパビリオンの建築や、デザイン・アートをはじめとするスペクタクルである。刺激的なイメージはそれを生み出そうという意思のみによって生み出せるものではなく、ある事柄をどのようにして表現するかという作家自身の探究心と好奇心によって生まれる。本展では、個人的な興味に基づく研究を通した視覚表現の拡張も試みている。
本展で制作される、大衆性や社会的意義から一歩離れて個人の興味から実践されるデザイン、そこから感じられる各々の研究テーマに対する好奇心や出力されるものの新規性、また、それらを求めることによってできあがっていく見たことのない刺激的なイメージこそが、私たちの考える「エキスポのエキス」である。
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2023年3/21㊋–3/26㊐
12:00–19:00 *最終日17:00まで
入場無料・予約不要
Gallery KINGYO
東京都文京区千駄木2-49-10 (根津駅・千駄木駅から徒歩7分)
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*お車でのご来場はご遠慮下さい。
ディレクション: 柿﨑理紗
展覧会運営: 本郷彩華, 平川航太