Cafe Hawelka
Café Hawelka
初めてオーストリアに旅行したのは確か2010年か2011年のまだ大学生だった時だと思うが、一応ウィーンの観光本を買ったもののよくわからなかったので、下宿先近くのウィーン菓子店のMausi(マウジー)さんにアドバイスを聞きに行ったところすごくお勧めされたのがこの老舗カフェ・ハヴェルカである(下宿先は新大宮商店街にあったが、この商店街もなかなか奥深い。普通ウィーン菓子みたいなニッチな商売、こんな辺鄙な所にないと思う)。 レオポルド・ハヴェルカによって戦前に始められたカフェである。ウィーン第一区のど真ん中にある老舗。マウジーさんはレオポルドと知り合いのようだったが、色々情報が多すぎて何を教えてくれたか忘れてしまった。外にはテラス席もあるが、中は歴史の流れが止まり、ハヴェルカにしかない独特な空間が広がる。こういうのは、それっぽい家具とかそれっぽい色や質感の壁紙を用意しても作れないもので、百年単位の月日の年月が作り上げたここにしかない景色だと思う。
もちろんメニューは存在しているが、メニューとして配られるものはなく、ウェイターに聞くしかない。食べ物(ケーキとか)もあるが、食べたことはない。昔飲み物のメニューを聞いたらメランジェとかモカとかオレンジジュースとか色々あるっぽかったが、超絶早口で言われて何を言ってくるのか聞き取れなかったし、しかも聞きなおしてはいけないような雰囲気だったので、面倒臭くてウィーンコーヒーの定番・メランジェ一択である。
https://gyazo.com/0d11b359e15fdb53d4998f43941d849c
ウィーン育ちの先輩によれば、どうもこういう老舗喫茶のウェイターの態度はすこぶる悪いらしく、最近は観光地かもあってマシになってきたものの、何故か横柄な態度をとる人が多いらしい。私は自分が外国人だからそういう態度を取られたのかと思ったが、オーストリア人の(もちろんドイツ語もぺらぺらの)先輩が言っても酷い対応だそうだ。その先輩はハヴェルカでウェイに怒鳴られたことがあるらしい。
ハヴェルカの評判を落としたいわけでなく、ここは昔知識人(学者とか新聞記者とか)が昔集まって議論していた歴史あるカフェなので、内装やコーヒーはもちろん、この場に存在して見るだけでなかなか貴重な経験になると思う。個人的にはそういう横柄な態度のウェイターさえも文化だなぁと思ってしまうとなんだか許せてしまう(許していいのかわからないが)。
https://gyazo.com/a7df4246f1ab09b619631464be610445
お店情報
N48.2078548,E16.3697312,Z15 Café+Hawelka