さまざまな参考文献:理論演習
実地調査に関するもの:近年は社会学の人がさかんに発信しているように思える。
◯佐藤郁哉『社会調査の考え方』上・下、東京大学出版会、2015年
包括的、網羅的、論理的。
エマーソン,ロバート・フレッツ,レイチェル・ショウ,リンダ『方法としてのフィールドノート:現地取材から物語作成まで』新曜社、1993年
佐藤郁哉『フィールドワーク―書を持って街へ出よう (増訂版)』(ワードマップシリーズ)新曜社、2006年
玉野和志『実践社会調査入門:今すぐ調査を始めたい人へ』世界思想社、2008年
岸政彦・石岡丈昇・丸山里美『質的調査の方法:他者の合理性の理解社会学』有斐閣、2016年
筒井淳也『社会を知るためには』ちくまプリマー新書、2020年:はいりやすい
◯宮内泰介・上田昌文『実践 自分で調べる技術』岩波新書、2020年:現代社会について調べることに関して、さまざまな調べ方を説明していて、研究活動の全体像を把握することができる。
宮内泰介『社会学をはじめる:複雑さを生きる技法』ちくまプリマー新書、2024年:はいりやすい
文献調査・史料調査に関するもの
佐藤進一『新版 古文書学入門』法政大学出版局、2003年
苅米一志 『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』吉川弘文館、2015年
高橋秀樹『古記録入門(増補改訂版)』吉川弘文館、2023年
古田島洋介『日本近代史を学ぶための文語文入門:漢文訓読体の地平』吉川弘文館、2013年
近代の文語文史料を読むための漢文の学習。
新書類:専門書への入口として、新書も活用したい。
判断基準は、その本のテーマについて専門の論文なり学術書を著している著者を選ぶこと。
参考文献の多くを入門書が占めているような新書は避ける(読んでもムダが多い)。
総論的なもの:神道学・宗教学の学びはじめからしばらくの時期まで。
全体を通じて(入門的なもの)
國學院大學神道文化学部編『プレステップ神道学』第2版、弘文堂
國學院の学部生の最初の神道学入門科目の教科書。
石井研士『プレステップ宗教学』第3版、弘文堂
國學院の学部生の最初の宗教学関係科目の教科書。
外部から大学院に進学して、学部での履修内容が気になる人や宗教学ははじめて、という人などは見ておくといい。
岡田莊司・小林宣彦編『日本神道史(増補新版)』吉川弘文館
宗教学の入門書
脇本平也『宗教学入門』(講談社学術文庫、1997年)
佐々木宏幹・村武精一編『宗教人類学:宗教文化を解読する』新曜社、1994年
井上順孝編『世界の宗教101物語』新書館、1997年
関一敏・大塚和夫編『宗教人類学入門』弘文堂、2004年
棚次正和・山中弘『宗教学入門』ミネルヴァ書房、2005年
島薗進・葛西賢太・福嶋信吉・藤原聖子(編)『宗教学キーワード』有斐閣、2006年
井上順孝『宗教社会学がよ~くわかる本』秀和システム、2007年
田中雅一・川橋範子『ジェンダーで学ぶ宗教学』世界思想社、2007年
島薗進『宗教学の名著30』ちくま新書、2008年
井上順孝『図解雑学 宗教』ナツメ社、2011年
藤原聖子『世界の教科書でよむ〈宗教〉』ちくまプリマー新書、2011年
山中弘・藤原聖子編『世界は宗教とこうしてつきあっている』弘文堂、2013年
櫻井義秀・平藤喜久子編著『よくわかる宗教学』ミネルヴァ書房、2015年
井上順孝『宗教社会学を学ぶ人のために』世界思想社、2016年
大谷栄一・川又俊則・猪瀬優理編『基礎ゼミ 宗教学』世界思想社、2017年
島薗進『大学4年間の宗教学が10時間でざっと学べる』KADOKAWA、2019年
櫻井義秀・平藤喜久子編『現代社会を宗教文化で読み解く』ミネルヴァ書房、2022年
伊原木大祐・竹内綱史・古荘匡義編『宗教学』 (3STEPシリーズ 4)昭和堂、2023年
大谷栄一・川又俊則・猪瀬優理編『基礎ゼミ 宗教学[第2版]』世界思想社、2024年
事典類:
図書館の参考図書のコーナーに出かけて、どんなものがあるか、実物で確認しておくといい。
気になる項目をいろいろな事典で引いておくと、情報のネットワークが比較的容易に広がる。
神道学関係
『神道大辞典』平凡社、1937年(復刻:臨川書店)
『神道辞典』堀書店、1968年
國學院大學日本文化研究所編『神道事典』(縮刷版)弘文堂
『神道史大辞典』吉川弘文館
『国史大辞典』と内容が同じ項目も多いけど、こちらは、ときどき新しい研究成果にしたがって書き直してあったり、『国史大辞典』にない項目も追加してあったりするので、神道関係はこちらを『国史大辞典』より先に調べるとよい。
宗教学関係:
『宗教学文献事典』弘文堂
『現代宗教事典』弘文堂
小口偉一・堀一郎(監修)『宗教学辞典』東京大学出版会、1973年
刊行の1973年段階での宗教学関係の基本の集大成。もちろん、学説関係の説明など、今日読んでも得られるところは大きい。
井上順孝(編)『現代宗教事典』弘文堂、2005年
島薗進ほか(編)『宗教学文献事典』弘文堂、2007年
宗教学の基本的な用語や概念を調べることができる。
宗教研究関連学:社会学、文化人類学、…
作田啓一・井上俊(編)『命題コレクション 社会学』筑摩書房、1986年(のち、ちくま学芸文庫、2011年)
波平恵美子編『文化人類学[カレッジ版]』医学書院、1993年
梅棹忠夫(監修)、松原正毅・NIRA(編集)『新訂増補 世界民族問題事典』平凡社、2002年
波平恵美子編『文化人類学[カレッジ版]第2版』医学書院、2002年
『最新世界史図説 タペストリー』帝国書院:高校「世界史」の図録。毎年改訂される。
中村元ほか(編)『岩波 仏教辞典 第三版』岩波書店、2024年
大貫隆ほか(編)『岩波 キリスト教辞典』岩波書店、2002年
大塚和夫ほか(編)『岩波 イスラーム辞典』岩波書店、2002年
井上順孝ほか(編)『縮刷版 新宗教事典 本文篇』弘文堂、1994年
新宗教に関心がある人は、まずこの事典を読むところから。
井上順孝ほか(編)『新宗教教団・人物事典』弘文堂、1996年
新宗教の各教団や関係人物の基本データについてまとめられている。
井上順孝(編)『現代宗教事典』弘文堂、2005年
島薗進ほか(編)『宗教学文献事典』弘文堂、2007年
『新社会学辞典』有斐閣、1993年
『文化人類学事典』弘文堂、1987年:縮刷版あり
国語・日本語関係:
『日本国語大辞典』第2版(業界用語で「にっこく」):学内・学外からはWebを通じて利用できる(図書館からのメールを参照)。
漢語・漢字:
理想的には『諸橋大漢和辞典』を引く。
ただ、まず小ぶりな辞典で、という場合は例えば『漢辞海』とか『漢語林』とか適宜見てみる。複数比べてみると、いろいろわかる。
歴史関係:
(やや古いところもあるが)『国史大辞典』(業界用語で「こくし」):「にっこく」と同じくWebで使える。
『国史大辞典』をもとに分野別に編集・更新した辞典がある。
『神道史大辞典』
『仏教史大辞典』
『有職故実大辞典』
『日本民俗大辞典』
などなど。いずれも「こくし」と同じく吉川弘文館から出ている。
『歴史学事典』弘文堂
テーマによる巻の構成がおもしろい。
項目にもとづき、地域・時代横断的記述がなされる。
冊数が多いけど項目をテキトーに読むだけでも楽しい。
まずは索引の巻で項目を引く。
『新版 日本架空伝承人名事典』平凡社、2012年