genron_2022_第一回実作への感想
01: 果てる星
異星の生命体との接触プロトコルの甘さが問題となるでしょう。
おとぎ話要素を上げるか、
プロトコロルをモダンにするか。
02: 糸は赤い、糸は白い 2点
設定はよくて、社会とのつながりに難ありで、
共生が一般的になった場合にもっと様々のことが起こっていそうです。
箱庭感が強く、そのせいで設定が御都合に見えてしまうところがありそうです。
まっすぐ進んで終わった感じ
03: 輪廻する人工知能
真っすぐ進んで終わった感じ。
社会の全貌がやや不明
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04: 火星への道しるべ
ずっと出来事が書いてある。
セリフの書き方に工夫が必要。
文章としては不気味なものなので、それを活かす方法はあるかも。
内容は『美しい星』のようなところがあって悪くないと思います。
05: 惑星トルクワァン 2点
文章が達者なのですが、意図以上に古風に見えるところがあるかと思います。
06: 脳虫
出来事が定型だけですすみ、予想を超える部分がないので、肩透かし感があります。
それだけ危険なものがそのあたりにいるということへの配慮も必要であるかと思います。
(ジュヴナイル設定ならあるいはアリなのかも)
07: 霧の膨張と微小なトカゲ
よくできていると思います。
トカゲの登場が唐突に思えるので、そこがなにかとつながっていれば印象に残るものになるのではないでしょうか。
08: 「ガ」「リ」「イ」
いまのところ、あらすじというより以前に設定なので、この上になにを載せるかではないでしょうか。
そして生命の歴史の理解というものは時代とともに移り変わり、古びていくものでもあります。
09: 異界からのスパーク
世界設定は(実は)面白いものになりうると思います。
速度の出しやすい(そして書きやすい)文体になっているのですが、引き換えに読者側に提供される情報が狭くなりがちで、
必要な情報がどんどん後出しされていく感じがします。
はじまりとオチは取ってつけた風で、まあ、落ちてはいないでしょう。
10: 浪が火に咲きて、聲に炎える花が、貴方の詩として
特別なことが、主人公の周囲で起こる。
それ自体はよいとして、それが異星の環境での接触プロトコルの甘さからくる、
となるとバランス(と設定)は崩れます。
11: ゆがんだ王国で、或いは忘れられた叫び
いくらなんでもヴィヴィアン・ガールズすぎるので、
いっそ登場人物をそのままヘンリー・ダーガーにしてしまうか、ズラしておくことが必要でしょう。
イメージの連なりは美しいので、緩急のつけ方と提示の仕方の工夫ではないでしょうか。
最後が決まっているお話ではあるので、
そこから逆算して、ああ、真っすぐ終わったな、と思わせない工夫が欲しいところです。
12: 死なざるエメス
古風であるかもしれません。
それこそアシモフのような。
13: 砂漠 1点
面白いのですが、落ちていない感じがあります。
14: アンプルリセット
面白いのですが、落ちていない感じがあります。
15: まばたきは短いねむり
設定とあらすじが書いてあります。
16: ノッキング・カズ 1点
よくできていると思います。
落ちてはいないと思います。
17: 月のない星
色々なものがバラバラでバラバラのまま終わりました。
18: リザレクション・エンジン
全体に会話で展開するので、事柄の全貌を見返して、提示方法を再構成してみるのがよいのではないでしょうか。
19: グラフィティ・グラフィティ
よくできていますが、分量を見誤っています。
整理すれば2万字に入れられないこともないですが、4万字程度のものではないでしょうか。長すぎるので点は入れません。
起伏の作り方がうまいと思います。
設定の提示は後出し感があります。
内容と形式の結びつきを考えるとよいのではないでしょうか。
たとえば、話の形と、絵の提示の仕方に関連があるというような。
20: 『完璧な黄昏パーフェクト・ラグナレク』の舞台裏
芝居っぽい運びと、設定を解説するためのお話になっているところが気にかかります。
21: マスターピースを辿って 1点
よくできていると思います。
解説で手いっぱいになった感はあります。
22: そのお玉が許せない、もしくは翻訳の話
みじかすぎてわからないところです。