小説その有機的機械時計の現れ
ある意味長生きをしたいかもしれない。長ければ長い方が良い。文明が荒廃し、誰もいなくなった世界で、冷たいマイクロプラスチックの匂いのする空気を吸い、絶望を噛み締めたい。結局何にもならないのだと。全ては無に帰る。地下深くまで連なった先人の記憶達が宇宙に溶け出していく。その中で私は仰向けになって眠る。そして宇宙と融合する、酷くロマンチックな世界。