中枢議会の変化〜現在まで
揺れるUGN
死んだはずのコードウェル博士がFH幹部として姿を現わしたことは、UGNを激震させた。創設者によって存在を否定されたUGNは、上層部はもちろん、末端のエージェントにいたるまで、混乱の渦に巻き込まれた。
さらに、コードウェル博士がUGN現メンバーに対して「我がもとに来たれ」と呼びかけたことによって、古参のエージェントを始め、当時のUGN理念を想う者、現在のUGNに疑問を持つ者の中から、FHにくだる者が現われ始めるなど、危機的な状況が続いている。
中枢評議会の変化
FHとの対立、日本UGNにおけるクーデター事件、さらには度重なるスパイの発覚。次々と起こる問題を前に、中枢評議会の方針は揺らぎ始めていた。
まず、中枢評議会の評議員は、6名がオーヴァード、もう6名が一般人というのが不文律となっていたが、すべてをオーヴァードにするべしという意見が飛び出した。さらに、各支部への強制力を強めるように働きかけている評議員が出現し、UGNを軍隊化してFHに対してより積極的な攻勢に出るべきだと主張する意見まで出た。
だが、今改革を起こせば、より大きな混乱を呼ぶと現状維持を叫ぶ評議員もおり、現在、中枢評議会は穏健派と改革派、ふたつの派閥に分かれて争っている。
穏健派はテレーズ・ブルムを中心にして、組織改革よりも何よりも、まずは混乱する組織を平定することが重要であると理解を求めた。
対する改革派は、その意見を一蹴。本部エージェントから新たに評議員へと昇格したアッシュ・レドリックを先鋒に、UGNにおけるオーヴァード構成員の権限強化、各支部への強制力強化を主張した。
このふたつの派閥は真っ向から対立することとなり、意見は完全な平行線を辿っている。そして、トップの意見がまとまらない影響は、組織の下部にも及び、混乱に見舞われているUGNの状況を、より悪化させている。
UGN内で意見の統一がなされ、事態の改善に向かうには、まだ長い時間がかかると予想される。