セッション内での設定について
3rdEditionであるということ
『DX3』はタイトルの通り、『ダブルクロス』というゲームの第三版にあたるゲームである。プレイヤー諸氏には、第一版、第二版からそれぞれ遊んできたという人もいるだろうし、旧版で出版されたリプレイなどを読まれた方もいるだろう。そう言った人たちと、第三版である『DX3』で初めてダブルクロスを遊ぶ人たちには多少なりとも知識の格差がある。旧版に書かれていた記述を元にシナリオを作ったとしても、プレイヤーにその知識がなければセッションはうまく進行しないわけだ。
知識格差それ自体は解消できない。程度の差はあれ参加者全員の知識が同じということは、そもそもあり得ないからだ。事態を解決するのは、「相手が自分の知らないことを知っているかもしれない」、あるいは「自分が知っていることを知らないかもしれない」ということを想像する力と、発生した知識格差によって困惑している相手に、自分の知識や『ダブルクロス』の設定をうまく説明できるコミュニケーション能力である。
設定の変更
トラブルの元となる別の原因として、設定を追加したり変更する場合が考えられる。この最たる例が"ステージ"という概念だ。そのセッション独自の舞台を作ることで、知識格差を少なくしている。このようにGMはゲームをプレイするために、設定を作成、あるいは変更する必要がある。
これは当然のことだ。なぜならTRPGは基本的にゲームとして必要な設定をその都度作り出していかなければ遊べないからだ。ゲームをプレイする上で必要な設定を作成するのはGMとしての権利である。その代わり、GMは、設定の変更部分や、その内容をプレイヤーに対して開示し、プレイヤーとの間のセッションイメージのすり合わせを怠ってはならない。