FHの目的
FHの目的、短期的な達成目標ではなく、長期的な、すなわち組織としての目的、理念とはいったい何なのか。FHは対外的なプロパガンダを行なっていないため、それを知るのは構成員のみだ。そして、これまでUGNが拿捕したFHエージェントや関係者によると、FHは構成員に対して、"レネゲイドの力でみずからの望みを叶えろ"と、まるで悪魔が賢者を誘惑するようなことを囁いているのである。
多くのオーヴァードは、その言葉に抗えない。当然だ。レネゲイドの力に目覚めてしまったことを、我が身におきた最大の不幸であると感じているオーヴァードは決して少なくはない。レネゲイドに感染し、オーヴァードとなった者の半数は、そのまま精神が崩壊し、ジャームとなってしまうということを忘れてはならない。それほどまでに、レネゲイド能力に対する嫌悪感や恐怖は強い。能力の制御に運良く成功したとしても、オーヴァードの孤独は深い。この力を誰に話せば分かってもらえるのか。そんな時に、その力について分かってくれる存在、組織がどれほど救いになるだろうか。
FHに拾われたオーヴァードの多くは、FHを通じてしかオーヴァードの社会に関わらない。彼らの多くは、みずからを認めてくれる場所は、FHだけだと考えている。
FHの行動理念
FHエージェントたちはみずからの欲望にしたがい、レネゲイドによって達成したい"何か"を果たそうとする。それは金銭や権力を得ることなのかもしれないし、レネゲイドの謎を究明したり、オーヴァードとしての力を最大限に使ってみたいということかもしれない。それは個々人によって異なる。
FHの活動
FHに所属する者にとっては、人間の法も倫理も問題にはならない。彼らは手段を選ばず目的を完遂しようとする。これが、FHとUGNを分ける決定的な違いだ。UGNは一般人を巻き込むことを嫌うが、FHは目的を達成するためならば、手段を選ばない。大規模なものになれば、レネゲイドの存在を世間に知らしめるために、街の住民すべてをオーヴァード、もしくはジャームに変貌させるといったこともやってのける。
彼らがよく取る手段には次のようなものがある。
オーヴァードの大量発生
レネゲイドの力を使った大破壊
UGNへの攻撃
レネゲイドの可能性を調べる実験