六甲枝垂れ 自然体感展望台
2019_03_18
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岡山県の犬島精錬所美術館に引き続き、連日で建築家、三分一博志さんの作品の一つ、神戸の六甲枝垂れ自然体感展望台を見学。三分一さんの提唱するコンセプト「地球の一部になる建築 「地球のディティール」」に興味があり、実際にその空間を体験してみたくていってきました。 https://doubledotdesign.gyazo.com/4e1055be0f168938f303a8455bd3a694https://doubledotdesign.gyazo.com/f994c4b278055946204e4874583811cb
普段、アメリカ中西部の砂漠でプロジェクト DesignBuildBLUFF を行う際には、ここにしかない景色をどう切り取って、これが日常である地元の人に見せるか、気づかせるか、暮らしに誇りを持たせるのか、を学生とともに考えるのが、一つの大きな挑戦になっています。その参考に、三分一さんの建築から学べるところはないかと以前から興味をもっていました。
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六甲枝垂れ自然体感展望台は、大きな木の様な姿で、その幹の部分には、奈良吉野の檜で飾られています。周囲の木々が樹氷をまとう様子を観測し、樹氷が綺麗につく枝と同じ太さの寸法でデザインした檜を採用するなどという工夫もされていました。
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景色を楽しみながら自然を観察、体感できる工夫が随所に行われていました。
海を望む景色、山を望む景色、雨や氷柱、逆さ氷柱(氷筍)を見る「風穴」という場所、冬に雨水をためて氷を作る「氷棚」、その氷を切り出して夏に冷風を作り出す「氷室」と、いろいろな仕掛けがありました。そして、そこにしかない光や風、気候を上手く切り取って、美しく見せているのです。
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つまり、そこにしかない建物をデザインする際には
1:自然(要素)
2:自然の循環の仕組み(1年を通しての要素の変化)
3:歴史(昔の人がどうやってその自然と向かい合っていたか)
それを観察することによって、こういったデザインが生まれているのだ、と気づかせてもらい、非常に参考になりました。
その時にしかない体感ができる場所なので、また来てみたいな、と思わせてくれます。特に公共建築をデザインする際にはとても参考になる作品でした。いつか、学生と一緒にこんな作品を作り上げる日を夢みてしまいました。