nvme-cliを使ってNVMe SSDを初期化する

NVMe タイプのSSDをSecure Eraseする手順。Linux 上、 /dev/nvme0n1 などとして確認できるデバイスは hdparm で初期化することは出来ないので nvme-cli を使用する。

Ubuntu 20.04 Focal Fossa には含まれていないのでインターネットに接続した上で apt install する必要がある。

NVMe タイプの SSD を初期化するには nvme format を仕様する。

オプションの指定は下記のテキストに記載がある。

Security Frozen を解除する

対象ストレージが Security Frozen の状態にあると、初期化処理を実行することが出来ない。

ロックされた状態で初期化を実行すると NVME Admin command error :INVALID_FORMAT (410a) などとエラーが出る。

これは一度 systemctl からサスペンド→起動とすることで解除ができる。

code:sh

# Security Frozen を解除するためにサスペンド→起動

systemctl suspend

Secure Erase を実行する

Security Frozen を解除すればあとは nvme format で初期化処理を実行する。

nvme format には対象 NVMe デバイスと NVMe ネームスペースを指定する。

加えて Secure Erase を使用するには -s に続けて方式を指定する。

table:Secure Erase の方式

0 Secure Erase しない

1 ユーザーデータを消去 (消去後の状態は不定: 00 や FF もしくはパターンでのフィル)

2 暗号化消去: ユーザーデータを暗号化した上で消去する。デバイス上の暗号鍵を削除することで実現。

対応していない方式もあるのでまず 2から試してだめだったら対応しているものを確認して実行すればよい。

下記の例は /dev/nvme0n1 を Secure Erase (暗号化して消去) を指定している。

code:sh

nvme format /dev/nvme0 -s 2 -n 1