三相コーラス
2004年製作
https://cdn-ak2.f.st-hatena.com/images/fotolife/C/Chuck/20171017/20171017204558_original.jpg
動作の仕組み
ARIA の ACH-1 を3つノックダウン
移相型の三相LFO使用。0.2Hz に 7Hz を重畳した波形で揺らす
0.2Hzの発振の成長を速めるためのリセット回路付加
エフェクト音だけを鳴らし、ノンエフェクト音は鳴らさない
コントロールツマミは一切無し
電源は秋月のスイッチング電源
LFOの様子がなんとなくわかる 3色LED表示
というものである。
ARIA ACH-1を利用した理由は安価に入手できるものだったから。あまり着目されていないモデルなので中古で500円から1500円ぐらいで投売りされている。それでも松下電子のMN3209+MN3102 が使用されているれっきとしたアナログ・コーラスである。
LFOに関しては昔トラ技に載った回路を利用した。昔のトラ技にはアナログシンセ、コーラス、フランジャ、ミキサなどの製作記事がよく載ったものだった。
きれいに三相すると、ダイレクト音をミックスする必要をまったく感じないので、エフェクト音だけを鳴らす。LFOは固定周波数、ダイレクトミックスの調整もない、従ってコントロールツマミは一切なし。しかしあまりに地味すぎるので、LFOの様子がわかるよう三色LED表示を組み込んだ。
出音は「地味」。派手なエフェクタ音を期待するムキにはおすすめしない。しかし無駄な(?)変調感がなく、しかしそれでいてコーラスという音になっている。試してみる価値はあるかもしれない。世の中に存在しないので自作でしか得られないのだが。
ただいかんせん、元のエフェクト(ARIA ACH-1)のS/Nが悪いようだ。BBDのキャリアの漏れが出ている。これは入力無音時にミュートする機構を入れれば良い。
またバイパス回路もない。切り替えにあたってはレベル合わせをする必要があるだろう。
ところで検討の途中で、3つのコーラスを非同期に揺らしてカオス的コーラス音の実験もしてみたが、それはそれでとても「派手」で面白い出音であった。
今回はコントロールなしのシンプル版であるが、逆にこれでもかというぐらいコントロールを入れて、三相おっとりもカオス派手派手もあれもこれもできるようにするのも一興、コーラスではなくフランジャを複数集合させてみたらどうなるだろう、とかいろいろと興味は尽きない。
製作情報
回路図
LFO部
https://gyazo.com/ff475f6b3ec4554035bafa72d9c3c1c5
バッファ部
https://gyazo.com/235ea402e90e54ac7ef0294408556a84
FAQ
コーラス、まだ著していないもの
三相LFO完成形回路図
どうやってLEDを光らせているのか
ACH-1の
エフェクト音取り出しポイント
LFO注入ポイント
双安定マルチの改造ポイント
信号ミキサ
参考文献リスト
参考文献
更新履歴
2017/11/16 Scrapboxに記述開始
2004/10/10 オリジナルの完成日