【整数#3】素因数分解
最小公倍数や最大公約数をしらみ潰しで調べたくない
〈素因数分解〉
ある整数を素数の積の形にすること
やり方はひたすら素数で割れるか調べる
12を素因数分解
①
12は2で割れて12=2×6
6は2で割れて6=2×3
それ以上は割れない
12
=2×2×3
=2²×3
基本はこのしらみつぶし
②
12
=3×4
=3×2×2
=2²×3
ぱっと見て何かける何かがわかればこれでも良い
素因数分解で登場する数を素因数という
12の素因数は2と3
問題
次の数を素因数分解せよ
36,60,90,126,256
〈素因数分解を使って約数を求める〉
12の約数
12=a×整数(aの倍数)
と表せたらaは約数
12=2²×3
2²と3は約数になることは明らか
12=2×(2×3)
2と6が約数
2つの2と1つの3のうちいくつかをかけてできる数は約数になる
2⁰×3⁰=1
2¹×3⁰=2
2²×3⁰=4
2⁰×3¹=3
2¹×3¹=6
2²×3=12
ここからさらに約数の個数もわかる
2を0個、1個、2個持ってくる3通り
3を0個、1個持ってくる2通り
合計3×2=6個の約数がある
さらに約数の総和も考えてみると
2⁰×3⁰+2¹×3⁰+2²×3⁰+2⁰×3¹+2¹×3¹+2²×3
となるがこれを因数分解してみる
わかりやすく2=a,3=bとして
a⁰b⁰+a¹b⁰+a²b⁰+a⁰b¹+a¹b¹+a²b¹
これを因数分解すると
(a⁰+a¹+a²)(b⁰+b¹)
つまり
(1+2+4)(1+3)
=7×4=28
実際1+2+3+4+6+12=28となる
約数を足し算するといえば完全数
6の約数は1,2,3,6の4つで
そのうちの6以外を足すと6になる
つまり約数を全部足すと元の数の2倍になる
この性質を使ってこんなことが言える
2^p-1が素数なら2^(p-1)(2^p-1)は完全数
証明は各自でやってみて
2^(p-1)(2^p-1)はすでに素因数分解された形
約数の総和を考えると
(1+2¹+…+2^(p-1))(1+2^p-1)
=2×2^(p-1)(2^p-1)◽︎
問題
それぞれの数の約数の個数、約数の総和を求めよ
47,172,91,188,119
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