財団法人中部産業活性化センター「観光におけるサブカルチャーコンテンツの活用に関する調査研究」
財団法人中部産業活性化センター「観光におけるサブカルチャーコンテンツの活用に関する調査研究」2009年
https://www.criser.jp/document/ciac/research/20/subculture.pdf
第1章1節に「サブカルチャー」の「定義」があります。
用語の歴史をたどるあたりはそれなりに適切だと思いますが、途中から「サブカルチャー」の意味が変わっており、最終的に概念的に一貫性のないグダグダなカテゴリーができあがっています(行政上の都合で、先に何を含めるかがある程度決まっていたんだろうと思いますが)。
日本の「ポップカルチャー」をオタク文化に限定しているのも謎。
以下引用(p. 7)
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(3)本調査で捉えるサブカルチャーの範囲
このように、現在一般的に使用されているサブカルチャーは、アニメ・マンガ・ゲームなどを中心とした「ポップカルチャー(オタク文化)」を指すことが多い。また、このポップカルチャーの舞台となっている、インターネット上の世界や電気街で扱われるコンテンツや商品といった「デジタル・メディア」に関連するものもサブカルチャーに包含されると考えられる。
さらに、サブカルチャー形成の歴史からみると、常に新たな可能性を開拓し、柔軟に発信することで新しいトレンドを生み出している「若者文化」もサブカルチャーの一翼を担っている。
しかし一方で、本来的な意味である純文学や美術・芸術、クラシックなどの高尚な‘ハイカルチャー’に対抗するマイノリティな文化としての‘サブカルチャー’という側面からみると、いわゆる名所・旧跡や景勝地などまちの‘表面(おもてめん)’とは異なる、日常的な暮らしのなかで育まれ受け継がれてきた大衆芸能や食など、まちの‘裏面(うらめん)’である「生活文化」を広義のサブカルチャーとして捉えることができる。
以上のことから、本調査におけるサブカルチャーを上述の4テーマを範囲とする領域として定義する。
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