広聴AIやいどばたには「主観的な重要度」のデータがない
ぶるーも
今短期で進んでいる話とは若干ズレるのでこっちに書きますが、
現状の「広聴AI」や「いどばた」のような意見収集システムでは、多様な意見(例えば、主張A、B、C)を把握することは可能。
しかし、それぞれの主張が発言者にとって「どの程度重要か」という情報までは収集できていない。
この「主観的な重要度」のデータこそが、実は非常に価値が高いのではない
例えば、ある論点AとB、そしてCについて、二人の人間から以下のような意見が出たとする
人間1: 「Aはどうでもいいが、強いて言えば賛成。Bには強く反対。Cはどうでもいいが、強いて言えば賛成。」
人間2: 「Aはどうでもいいが、強いて言えば賛成。Bには強く賛成。Cには強く反対。」
現状の「いどばた」のようなシステムでこのデータを分析すると、「Aについては賛成で合意が取れており、BとCについては意見が対立している」という結果になる
しかし、この解釈には以下のような問題点が含まれている
論点Aの価値の誤認: Aについては両者とも「どうでもいい」と考えており、論点としての価値が低い。レポートなどに掲載されても、ノイズにしかならないかもしれない
論点Cの対立構造の誤解: Cは「強いて言えば賛成」と「強く反対」で対立していると分析される。しかし、実際には「強く反対」の意見を優先することで合意形成に至る可能性が高い。
真に重要な論点Bの見落とし: 上記の例では、人間1はBに「強く反対」し、人間2はBに「強く賛成」している。この論点Bこそが、双方にとって最も重要であり、議論を深めるべき核心的なテーマであるが、現状の仕組みでは他の論点に埋もれてしまう
このように、現在のデータ収集方法だけでは、各論点の真の重要性を見極めることができず、分析結果が実態と乖離してしまう可能性がある
意見の多様性だけでなく、各々の「重要度」を把握することで、より本質的な議論や合意形成に繋がる分析が可能になりそう。
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tokoroten
為政者のツールと、民衆のツールで要件が違うのかなぁというのが直観です現状は民衆のためのツールで、隣人を理解する、隣人と対立しない、隣人の多様性を認める、という方向のデザインになっていて、
為政者のための「融和・説得を行わないといけない場所はどこか」という判断が行えない。
tomoki
重要か否かきめるみたいなやつですよね、それこそQVみたいにある程度ポイント持っといて割り振るとかできそうですよね ishibashi
なぜなぜ分析とかしてより深い原因を探したりするとまた視点が変わったりもしそうですね
多様性可視化と意思決定だと理解sta.icon
現状の「広聴AI」や「いどばた」のような意見収集システムは前者
blu3moさんの主観的重要度、tokorotenさんの為政者のツールなどは後者
意思決定は意思決定者が行うもので、tokorotenさんは意思決定者=為政者との設定
僕はもうちょっと一般化して「意思決定」にした