七五三の古典柄とモダンデザイン
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今回は私がバイトしているベニースタジオで一番大変だった時期 11月
の目玉のイベントといっても過言ではない七五三の着物の柄について調べてみました。
七五三とは何か
まず七五三について軽く説明します!
七五三とは3歳、5歳、7歳の節目に子どもの健やかな成長を祝う日本の伝統行事です。平安時代に宮中で行われていた儀式が由来で、江戸時代に武家や商人の間に広まりました。
3歳の男女:髪置きの儀
5歳の男の子:袴着(はかまぎ)の儀
7歳の女の子:帯解(おびとき)の儀
1. 着物の柄について
さて本題の柄について話したいと思います。着物の柄は、おもに以下の5つの文様に分かれています。
植物紋様
幾何学紋様
動物紋様
風景・自然文様
器物文様
植物紋様 着物の柄のなかで一番多く用いられているのが、植物文様です。
︎松竹梅 忍耐や長寿、生命の誕生といった意味を持つ柄です。吉祥文様として現代まで親しまれています。なお、吉祥とは元来「幸福・繁栄・めでたいこと」を指す言葉です。
️桜 桜は、繁栄や豊かさ、豊穣といった意味を持つ柄です。春に芽吹きを迎えることから、物事のスタートに縁起が良い柄といわれています。
椿 椿は、高貴、神聖といった意味を持つ柄です。冬でも葉を落とさない椿は、古くから魔除けの力を持つ神聖な木と伝えられてきました。
︎橘 ️橘は、長寿や子孫繁栄といった意味を持つ柄です。葉の部分が長寿を、実の部分が子孫繁栄を表すといわれ、留袖や婚礼衣装などに多用されてきました。
牡丹 ️牡丹は、富貴や美しさといった意味を持つ柄です。一般的に、牡丹の「丹」は赤を表し、赤い牡丹には長寿や不老不死の煎薬といった意味があるともいわれています。
葡萄 葡萄は、子孫繁栄や豊穣といった意味を持つ柄です。一房にたくさんの実を付けることから豊穣の象徴とされ、蔦の部分には子孫繁栄の意味が込められています。
紅葉 ︎紅葉は、長寿や世渡り上手といった意味を持つ柄です。季節ごとに葉の色を変え、見る人を喜ばせる紅葉は、まさに世渡り上手といえる植物です。
唐草 ︎唐草は、子孫繁栄や長寿といった意味を持つ吉祥文様です。
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幾何学紋様
亀甲 亀甲は、長寿を願うといった意味を持つ吉祥文様で、おもに乳児の長寿を願ってお宮参りの着物に用いられます。ぴったりとつなげられた六角形が亀の甲羅に似ていることから、この名が付けられました。また、縁結びの文様と呼ばれることもあります。
七宝 七宝は、円満や繁栄、調和を願うといった意味を持つ柄です。七宝とは、仏教における宝(金、銀、瑠璃、玻璃、メノウ、しゃこ、珊瑚)のことで、円(縁)には七宝と同等の価値があると考えられています。始まりや終わりのない円は連鎖や拡大を意味し、古くから吉祥文様として親しまれてきました。
市松 市松は、繫栄の意味を持つ柄です。二色の正方形が交互に並び、途切れることがないため無限の繁栄といった意味も込められています。
青海波 青海波は、幸福や平和が永く続くように、といった意味を持つ吉祥文様です。三重の半円をつなげて波を表し、穏やかな暮らしが落ち着いた波のように末永く続くよう願いが込められています。
籠目 籠目は、厄除けや魔除けといった意味を持つ柄です。竹籠の網目を表した文様が六芒星に見えることから、悪いものを払う意味があるとされています。
麻の葉 麻の葉は、子どもの成長を願う、魔除けといった意味を持つ柄です。
動物紋様
鶴 鶴は、夫婦円満や長寿といった意味を持つ吉祥文様です。
兎 兎は、長寿や子孫繁栄、飛躍など、多くの意味を持つ柄です。
蝶 蝶は、不死や立身出世、夫婦円満といった意味を持つ吉祥文様です。
鳳凰 鳳凰は、平和や祝福、高貴といった意味を持つ代表的な吉祥文様です。
風景・自然文様
流水 流水は、魔除けや火除け、清らかさといった意味を持つ柄です。
瑞雲 瑞雲は、縁起が良いことの前兆といった意味を持つ柄です。
雪輪 雪輪は、豊作や豊穣といった意味を持つ吉祥文様です。
雲取り 雲取りは、輪廻転生や運気上昇といった意味を持つ吉祥文様です。
器物文様
扇面 扇面は、繁栄や開運、発展といった意味を持つ柄です。
熨斗文 熨斗文は、おめでたい意味を持つ吉祥文様です。薄く切ったアワビを平らにして乾燥させた「熨斗鮑」が祝儀に用いられたことから、熨斗にはお祝いの意味が込められるようになりました。
手毬 手毬は、家庭円満や良縁といった意味を持つ柄です。
貝桶 貝桶は、永遠の契りや夫婦円満といった意味を持つ柄です。
2. デザインについて
柄の種類や意味について知ってもらったため、次はデザインについても説明していこうと思います。
デザインは大きく分けて2種類あります。
古典デザイン
古典デザインとは、古くから愛されてきた日本の伝統的な模様です。上記に挙げた5つの紋様が主に使われているデザインで、色もパキッとしたものが多いです。
モダンデザイン
古典柄とは反対に、薔薇・百合など洋風な雰囲気の花模様が多く使用されています。また、ストライプやリボンなど、大胆なデザインも多くあります。色も淡いものが多い傾向にあります。
3.まとめ
たくさんの着物を11月でみてきましたが、柄の意味まではよく知らなかったので楽しく調べることができました。
12月に後撮りで撮る人もたくさんいるので、柄の意味を考えながら着付けていこうと思いました。