CCCといえば
CCCといえば
目次
はじめに
シビテックチャレンジカップ(CCC)とは
CCCといえば
感想
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はじめに
ただいまアドベントカレンダーを研究室で実施中です。そして12月13日は私が記事を書く担当になりました。今回は今年の夏に参加したシビテックチャレンジカップ(略:CCC)に関連した出来事について書かせていただきます。ぜひ読んでみてくださ
い!
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シビテックチャレンジカップ(CCC)とは
「CCC U-22」は、エントリーした学生がチームを組成し、自分たちの身近にある地域課題や解決したい社会課題を解決するアイディアを考え、実際にその解決に向けたサービスのプロトタイプを開発する実践的な開発コンテストのことです。
CCCについての経験や感想は他のメンバーがたくさん書いてくれているので気になった方は読んでみてください!
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CCC といえば
CCCではアイデアソンやエンジニアトレーニングなど様々なイベントが行われます。私もCCCに参加して多くのことを経験しました。この記事を書くにあたってCCCといえば何だろうと振り返ってみました。
その中で私が印象に残っている中の一つに開会式があります。
その理由は開会式での出演ゲストにあります。オンライン上で実施された開会式では世界各地のシビテックコミュニティから応援メッセージが紹介されました。その中で私はオードリー・タンという人物を目にしました。
オードリーといえば「トゥース」の人しか自分の頭にはなかったので、名前に強いインパクトを受けました。さらにはデジタル大臣という聴き慣れない言葉が自分の興味をさらに引き立てました。そして私はオードーリータンについていろいろと調べてみました。オードリータンについてのエピソードをこの記事を読んでくださっている皆さんに共有したいと思います。
ちなみにオードーリー・タンが開会式で語っていたことは、「相互学習(教え合うことで得意、不得意を補う)が大事である、そして家族、コミュニティー、社会を大切にしましょう」です。この記事を読みオードリータンを知ることでCCCにこれから参加する皆さんやITに興味を持っている人にとって学びになることがたくさんあると思います!
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1.オードリータンのプロフィール
オードーリータンは台湾デジタル担当大臣を務めている。
35歳で大臣に就任していたり、最終学歴が中学校中退だったり、16歳で起業したりと探せば探すほど多くの驚くような話題性が見つかります。
私はcccでの開会式で初めて存在を知ったのですが、日本ではコロナが流行り始めた時期に一躍有名になったそうです。
そこでオードリータンが日本で有名になった出来事についてご紹介します。
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2.日本で有名になった出来事
オードリータンが日本で有名になった出来事は新型コロナ拡大を封じ込めに成功したことです。
オードーリー・タンの住む台湾では日本と同じくコロナが流行り始めた2020年に、感染拡大の抑え込みに成功していました。この成功の鍵を握るのがオードーリー・タンです。日本がマスク不足で苦しんでいた状況と同じく台湾でもマスク不足が問題になっていました。
皆さんここで質問です!あなたならコロナ禍で国民にマスクを平等に行き渡らせるにはどのようにしますか?
オードーリー・タンは「マスクマップアプリ」というものを作ることで解決に導きました。
マスクマップアプリ
特徴:このアプリはマスクが手に入らない人を支援するために開発されたものです。どこのお店に在庫がどれくらいあるか知ることができる。

https://gyazo.com/be44f7372df8577eafa3fdaa3f8a0b9c
実マスクマップアプリはオードリータンが開発したものではありません。このアプリは民間のプログラマーが作ったものなのです。ではオードリータンはいったい何をしたのでしょうか?オードリータンは民間のプログラマーが作ったマスクマップアプリに、政府が持つマスクの在庫情報を解放してリンクさせるための橋渡しの役割を果たしました。
もともとは民間プログラマーが近隣の店舗のマスクの在庫情報を調べてアプリで公開していました。しかしオードリータンが政府に情報提供を依頼しおかげで3日後にはアプリが完成し実施させ、マスク不足による混乱を防ぎ感染拡大防止に繋がりました。
またオードーリー・タンはマスクマップアプリを開発するに当たって、オープンソースにしてたくさんのエンジニアを巻き込んで開発しようとと呼びかけを行いました。その結果50種類以上のマスクマップアプリが開発されました。オードーリー・タンがこのような呼びかけを行なったのには理由があります。利用者が実際に色々なアプリを使うことで、使いにくいところを指摘したりと意見が出ることで改善点が出てきます。類似アプリと競争することによってアプリが改善され、さらにアプリの使い勝手が向上していくというのです。
マスクマップアプリ提供後の問題点
アプリが導入されたのにもかかわらず、統計によると6割のものがマスクを購入できずにいました。その理由は年配者にありました。台湾ではマスクを一人三枚までを実名で購入できる制度を設けていました。(実名制は電子マネーやクレジットを使ことで実現させました。)しかし年配者にとってクレジットやLine Payなど使い慣れないツールを用いてマスクを買うことはハードルが高かったそうです。
そこでオードーリー・タンは年配者に馴染みのある健康保健カードを適用できるようにしました。さらには日中は仕事で店頭に並ぶことができない人には夜中でも利用できるコンビニを使ってもらうように呼びかけました。その結果マスクの購入率が80パーセンにまで上げることに成功したのです。
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3.オードリータンについて
最後に私がオードリータンを知っていろいろなことを学び、参考になったもの中から2つだけ紹介させていただきます。
誰も置き去りにしない
これはオードリータンが考える理想の社会像です。マスクマップアプリでもあったように高齢者のようなデジタルを扱うのが苦手な人に対してはアナログな方法を試したりとITだけに縛られない柔軟性も持ち合わせています。
他にも例えば、オードリータンは「4Gの利用率が低い場所に5Gの設備を確保することが、政策として重要である。」と語っています。都市部のネットインフラばかりが優先的に設備され、地方が置いていかれるばかりでは、場所や環境を超越できるインターネットの優位性が全く発揮できないという考えです。これはオードーリータンの価値観の一つである「誰も置き去りにしない」という発想から生まれたものであるのです。
プログラマーとして必要な想像力を身につける方法
「プログラマーがかけた想像力を養うために効果的な方法は、自分の設計したプログラムを一番使えないだろうと思われる人たちのグループに送り込むこと。そうすれば、彼らが何を使えないのか、なぜ使いにくいのかという感覚をプログラマーは明確に理解できるでしょう。」
今までそんな風に考えたことはありませんでしたが、本当にその通りだと思いました。
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感想
オードーリー・タンのIQの高さは素晴らしいがそれ以上に人間性の素晴らしさを実感しました。社会問題を解決することにおいてITの技術や知識よりもオードリータンのような人間性が重要だと思いました。どんな人にでも寄り添えるところや、常に謙虚な姿勢であることなど調べれば調べるほど魅力が見つかりました。また自分にはなかった発想や物事の捉え方が学べたことが面白かったです。CCCに限らずこれから社会問題を解決に取り組む上で活かせる考え方もたくさん見つかりました。
他にもオードーリー・タンのいる台湾の社会の特徴についても知ることができました。オードーリータンによると台湾はとにかく社会の変化のスピードが早いそうです。「とりあえず動き出そう」という精神が盛んなのです。ダメならやめたらいいし、変えろところは「走りながら修正していけばいい」というフランクさがあります。「失敗したらどうしよう」ではなく、「失敗したら修正するか、やめてしまえばいい」というやり方がプレッシャーの軽減と気軽にチャレンジできる雰囲気を生み出しているというのです。私はこれがポジティブな考え方で好きだと感じました。私は物事に取り組む時、失敗を恐れてなかなか手を出せなかったりする経験があるのでこの考え方を取り入れていこうと思いました!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これを機にオードーリータンについてもっと興味を持っていただけるとうれしいです!
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参考文献
オードリー・タン 日本人のためのデジタル未来学