情報処理学会第74回EC研究会にて発表しました「デジタル尺八:センシングを用いた尺八のデジタル管楽器開発」(2024-11-16)
どうも、愛知工業大学小栗研究室B4の安藤魁星です! 2024年11月16日に開催されたエンタテインメントコンピューティング研究発表会に参加してまいりましたので、ご報告させていただきます。
「デジタル尺八 センシングを用いた尺八のデジタル管楽器開発」というタイトルで発表しました。
https://gyazo.com/0b5a955b79f8b1c3aa6c380841f40433
研究概要
日本の伝統的な木管楽器である尺八は、荘厳で力強い音色や映える演奏技法が特徴的です。
一方で、楽器構造の単純さ故に音が出るように吹くのが難しかったり、楽譜の記載が独自のものであったりなどの理由により、一般的に初心者にとって演奏が難しい楽器と言われています。
その問題に対し、電子楽器化という手段を用いることで、形状によらない呼気検出の実装や演奏支援システムの構築などを行うことができ、それら問題を克服できるのではないかと考えました。
さらに、ヘッドフォンによる外部に漏れない演奏・練習や録音など電子楽器特有のメリットを享受することもできます。
そこで、初心者が手軽に尺八の演奏技法を体験できるコンテンツとして、電子楽器としての尺八を提案しています。
https://scrapbox.io/files/673763d31a1f2f490cf50c02.mp4
奏者は、指孔の押さえ具合や顎と尺八の角度・振動によって、尺八特有の運指やカリ・メリ・ユリ等の演奏技法を行います。
息を吹くだけで反応するため、手軽にそれら演奏技法を体験でき、音色を奏でることができます。
https://gyazo.com/4eaf911cd4b01c6baa095a4da2fd5a26
これら演奏技法は、尺八に内蔵したセンサにより再現しており、呼気検出には風速センサ、運指検出には静電容量式タッチセンサ、カリ・メリ・ユリの検出には6軸IMUセンサを使用しています。
それらセンサの値をM5stickによりBluetooth通信でPCに送信し、PC側のソフトウェアで音声処理を行うことで音を出力します。 今後の課題は以下の通りです。
初心者・経験者双方から演奏のフィードバックを得ること
PCへの中継を必要としないスタンドアローン化を行うこと
カリ・メリ音などを一意に定めずアナログ的に変化させること
感想
参加人数はそこまで多くなく、座長の方も仰っていた通り非常にラフな雰囲気でのびのびと発表を行うことができました。
時には少々笑いが起きることもあるような柔らかい雰囲気で、楽しむことができました。
また、多くのご質問やご意見をいただくことができ、有益な時間を過ごすことができたと感じています。
あと、これは個人的な話題ですが、参加していた方のうちの一人が私のゲーム製作の相方の友人だったことが後日発覚しました。
世間って狭いですね!!
ということで、研究発表しましたよ〜という報告でした。
貴重な機会に、限りない感謝を。