華麗なるギャツビー
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ザ・娯楽映画!!! ハリウッド!!!!みたいな映画は久しぶりに観た。楽しかった。
お派手な色使いの舞台とファッションが気に入った。
すべてがこだわられている…
20年代はジャズの時代だったのだけど、ここで当時のジャズではなく現代音楽 (ヒップホップとか) を合わせるセンスが気に入った。
実際、かなり合っているし、独特の雰囲気が出ていてかっこいい
車のシーンの演出は苦手だという人もいたが、個人的にはそういった演出のひとつひとつも最高だった
ひとつだけ不満があるとすれば、別にどの監督もやっているけど画面に文字が浮かび上がるみたいなのがダサいからやめてほしい
デイジーは冷酷、薄情、最低女という意見も多いのだけど…、少なくともバズ・ラーマンのデイジーに対しては自分はそうは思わなかった
ニックが「運転手に…」 と言った発言をしたときに、「○○ね、彼の名前は○○よ」 と、運転手をやっている男性を個人として扱うことにこだわっていた
ただ、彼女は感情と理屈をバッツリ切り分けることができる人だ。しかも、実は逃げずに現実を直視することもできる
「彼 (トム) を一度も愛したことなんかないと言ってくれよ」 とギャツビーに言われたとき、「あなたを愛しているけれど、過去は変えられない。愛がなかったとは言えない。嘘はつけない」 という答えをする
トムは不倫をしているし、現在のデイジーはトムを愛していないのだ。あのとき、デイジーはトムに嫌悪感すら示していた
にもかかわらず、「嘘はつけない」 という答え。
すげークールで理知的な女なんじゃないのか。「女の子はかわいいおバカさんがいちばん」 発言はいったいなんだったんだ、こえーよ。
デイジーが最後にトムを選ぶ (恋愛よりも生活を選ぶ) こと
自分は、トムが「旅に出ようとしてくれた」 ことにあるのではないかとおもう
ギャツビーは、デイジーが「ここから逃げたい」 と言っているにも関わらず、「せっかく城を建てたんだからここで一緒に暮らそう」 と答える。それに対してトムは、人を轢き殺したことで苦悩するデイジーと一緒に逃げてくれる
デイジーにとって自分の求めるものを提供するのは、ギャツビーではなくトムだったということをよく理解している
デイジーは前に進むことのできる人間だ。
ギャツビーは前へ前へ進んでいるようにみえて、実際には強烈に過去にこだわっている
いま、彼女が自分を愛していてくれるよりも、「いままでもずっと自分だけを愛していた」 こと、そして「夫を愛していたことはこれまでの (ギャツビーがデイジーのもとにいなかった5年) 間もなかった」 ことを強くもとめ、それを拒否されたことに動揺している
トムは、「元彼? フーン。5年前のことなんてしらねー。だって俺まだデイジーに出会ってもないし。俺たちには俺たちの夫婦の時間があったし」 とかなりさばけている
ちなみにデイジーも、「過去は過去、いまはいま」 って考え。
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