ヘンリー・アダムズの教育
from 2人の知識人ーアメリカ反主知主義の文脈
ヘンリー・アダムズの教育
ヘンリー・アダムズの障害の挫折感
知的エリートであったことと、彼の状況の落差がひとつの要因
アダムズの自伝で頻繁に出てくるun-fitという言葉
19世紀のアメリカ社会では、知的エリートであることがパワーエリートであることに不適当であった
知的エリートとパワーエリート
貴族制のないアメリカでの「エリート」
知は力となってはじめて価値をもつ
知的エリートであることは、同時にパワーエリートでなければならない
建国父祖たちはたしかに知的エリートであったが、パワーエリートでもあった
ジェファソンは読書家で教養があったが、ヨーロッパ的な有閑で貴族的な紳士は価値的に否定
『ザ・フェデラリスト』が、パワーエリートたちが執筆したものでもあるということ
パワーエリート→知的エリート
貴族制のある社会でのエリート
貴族的伝統においても調和されて考えられてはいるが、顕在的にパワーエリートである必要は必ずしもない
反俗的であってもよい
知は必ずしも力とならなくてもそれ自体として価値を有する
アダムズの時代(金ぴか時代)のパワーエリート
ジャクソニアン・デモクラシーの余波をうけ、南北戦争後の急速な資本主義発展期のアメリカ
「セルフメイドマン」であることがパワーエリートになることの前提
リンカン、ジョンソン、グラントなど
特にジョンソンは文字の読み書きができなかった
アダムズがグラントに逢った時は、「偉大な軍人も赤子のごとき政治家」と語っている
まとめ
「知は力」でなければならないというアメリカの精神的風土
19世紀後半、「セルフメイドマン」であることがパワーエリートの条件とされ、知的エリートがパワーエリートになるために不適だった時代においてパワーエリートになれなかったアダムズ
「知は力(知→力)」ではなかった
kana.icon 反知性主義のアメリカの基礎にある価値観?
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