D・W・グリフィス
https://gyazo.com/a8be3075766005a67e1b1dea45bb95aa
kana.icon
國民の創生がもっとも有名なようだけど、個人的には現状では『東への道』がいちばんよいと思う。
保守的な感性であって、それが素晴らしいメロドラマを作れることに繋がったり、あるいは真反対に、人種主義的な作品をつくるところに繋がっているのでは。
しかし、案外と女性に対して向けている目線は女性差別的とも言えないところが面白い。ハリウッド初期は女性の活躍も多かったからということがあるのだろうか。
東への道では、不道徳で汚い娘だとされたアンナは最後には幸せにみんなに迎え入れられ、作中でアンナを騙して捨てたことに対して「女は非難されるが男にとってそんなことは関係ない」 とうそぶいていたサンダースンはだれからもそっぽを向かれる
(まあ、「清純な、心の清い娘」 ばかりを作中に描いてそういった女性たちが幸せになっていく、というのはだいぶ凝り固まったという感じだし、特にフェミニズム作家などではないと思うけど。どちらかというと「我らの姉妹」 という南部的な感覚と見える)
映画史的には、編集技術を洗練させたことや、サイレントにおいての繊細な表現、撮影上のこだわりが後世に影響したということで重要である。
個人的には、スリラー/サスペンス演出が上手いと思う。
散り行く花の斧で扉叩き割りシーン、東への道の氷上シーン...
public.icon