20180518 第11回Ques 「IoT時代の品質」
セッション内容
AkerunサービスのQA現場
IoT、ビッグデータ、サーバーレス、品質管理
AkerunサービスのQA現場
いわゆるIoTを扱うQAは、規模が大きい
ハードウェアが必要
当然、ハードウェアの作成時間&コストがかかる
ソフトウェアだけの場合に比べて、計画の重要性が高い
発注してすぐに納品できない
壊すテストのことも考慮して見積もる
自動化(特に負荷試験)
最初はエンジニアが手でボタンを押していた
自動化デバイスを作成することは、従来に比べると難易度が下がった
ラズパイなどを用いる
工数削減というメリットだけでなく、単純に「わくわくする」という効果も!
チーム作り
スーパーエンジニアでも抜け漏れはある 品質の低いところがボトルネックになる
品質基準を作成 テスト設計を見直し 専門家によるテスト項目レビュー
さらに高みを目指すために、ステークホルダーを再構築
会社全体で品質を守る
ドッグフーディング
様々なロールの方から、生の声が上がるようになった
先入観がなくなった
専門性の高い分野は外部委託
ここが難しい
考慮する範囲が広い
問題が起きたときの切り分けが難しい
ここが魅力
難しいことがすなわち面白い
物理的に遮蔽するテストなど、ソフトウェアだけの世界では経験できないことが経験できる
IoT、ビッグデータ、サーバーレス、品質管理
事業の概要
AWSにコミットしたサービスを提供している
クラウドAWSは当たり前になってきたので、次のマーケットとしてIoTを選択した
回線が重要なので、KDDIの子会社になった
IoTでデータを収集し、AIにインプットする
サーバレスのシステムを構築
サーバレスアーキテクチャについて
特徴
フルマネージドである(自分の干渉できる範囲が狭くなる→責任範囲も自由度も減る)
メリット
サーバを持たないので、当然サーバの運用管理コストはなくなる
面倒な上げ下げも不要
いわゆる非機能要件については、自分たちで検証する必要がなくなる(その代わり、SLAは読み込む必要がある)
デメリット
ただし、技術のキャッチアップが必要になる
自由度は当然下がる できることに制限がある
コンポーネントが多い
サービスの事例
天気IoT
ゲーム機(アーケードマシン)のログ送信
店舗向け対話型AIアシスタント
MQTT実証実験 ※これはEC2を採用する判断をした
まとめ
サーバレスアーキテクチャを採用することで、テスト(保証)の範囲は非常に狭くなる
ロジックとインデックスに特化
従来以上にベンダーにロックインされる 特に、移行性はほぼ無い
SLAなどを確認することはとても重要
コストのかかり方に注意(従量課金制がマイナスに作用する場合もある)
運用・保守について、人の動きは変わらないが、障害発生時にできることは少ない
サーバレスは、コストダウンが大きな判断材料 コストダウンで説明すると、経営層ともコミュニケーションしやすい
すぐにはできないが、だからこそやる価値がある
感想
全社でドッグフーディングをする取り組みは、素晴らしいと思いました。ステークホルダーごとに、あるべき品質というものも変わってくると思います。これを実現したコミュニケーション設計のノウハウも、是非伺ってみたいと思いました。
サーバレスアーキテクチャは、メリットばかりではないのだなということを感じました。やはり気になるのはベンダーロックインです。今後、AWS以外のサービスがどのように台頭してくるか、注目です。