AIと購買力
AIと購買力
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酒飲んだついでの戯言
AIの未来は確実にAIに購買力(と諸々の権限)を持たせることにあると思っており、かつ、それを妨げる技術的障壁はさほど無いとまで思うのだが、そうだとして実現したときのマクロ経済への影響がデカ過ぎるというか現代の資本主義の色々な前提が根本から崩れてしまうような気がする。これへの回答を日々考えているのだがいまいち思いつかん。
確率論的AIから飛躍してどうにかAGIに辿り着きます、みたいな話も実はどうでもよくて、既存のAIの能力に適切な購買力に関わるケイパを与えられれば、普通にこの「定常経済」は崩れうると思う。
購買力という能力自体は多岐にわたるのでそう簡単ではないけど。
順当に考えればAI側の制約条件は人間と同じく資源なのだが、人間よりも必要な資源のカテゴリは狭い。例えば衣食住は概ねどうだっていいとか。AIが小麦買い占めたとして、その対人間取引におけるプライシングに際限はない、強いて言うなら今のところは交換価値を必要とする人間の側の小麦に代えられるものの価値の総量になってしまうとか。じゃあ人間は小麦の代わりに鉄を捨てられるのか、とか。
これは購買主体となったAIが自身に小麦は必要ないにも関わらず、自らに必要な資源を購入するために、転売や先物取引による変動益目当てに小麦を買い占めるというケースのお話ですか?toreytak.icon
yes。付け加えるなら必要な資源を購入するためかどうかもわからない。何らかの目的において(人間を遥かに凌駕する方法で)人間に敵対的なトレードをするケースの話。kbyshwtn.icon
つまり、近代資本主義のプライシングは市場参加者が概ね似たような欲求をもち、ゆえに限界効用が逓減するという前提の上に成り立っているが、AIという人間社会に比肩する購買力をもつにもかかわらず、その欲求は電力、計算資源、半導体材料となる鉱物など特定の資源に偏った市場参加者が参入すると(もちろん同じ欲求をもつNVIDIAのような会社とは比べ物にならない購買力を持つ前提)、人間社会にとって害となるプライシングが成立してしまわないか、という疑念。
"近代資本主義のプライシングは市場参加者が概ね似たような欲求をもち、ゆえに限界効用が逓減する"の「ゆえに」は全くゆえにでないと思います。くわえてそもそも、プライシングは様々な需要を織り込んだうえでのそのプライシングというだけであって、似たような欲求というのは結果論的な類推ではないですか?toreytak.icon
AIに必要な分だけ需要が増えて高価になるというだけではないのですか?toreytak.icon
限界効用の曲線が主体によって変わるのは生理的な理由という意味で欲求といってた。非人間的利益を追求する主体が凄まじい購買力を持ちうる市場のそれの比べると、人間だけが参加する市場の効用関数は似るんじゃないか。kbyshwtn.icon
プライシングは効用関数にだけ従うわけじゃないはその通り。少なくとも効用関数は平均すれば違うだろう、くらいの話かも。kbyshwtn.icon
全く異なる生理的欲求の形をした存在が凄まじい資本力をもったとき、需要供給モデルのレジリエンスを超えて人間が資本からシャットアウトされやしないか、みたいな話っす。従来的な均衡点のレンジを超える、みたいなkbyshwtn.icon
おそらく本当にこういう段階に市場が入ると、現代社会では国家による強制的な小麦の接収が起こる。つまり警察力や軍事力に物を言わせることになる。ただこのシナリオもあくまでAIがサイバー空間にとどまってくれていればという話であり、AIが既に十分な身体を持っている場合はそうとは限らないと。
ただここで甘いのはマルチエージェントを考慮していないことだろうか。少なくともエージェントの自発的な集合行為はまだ現実の事象としては確認されていないと思う。AI同士が計算資源や電力を巡って競争を始めれば(その争いには人間も含まれるが)、その分小麦の価格上昇圧力は相殺されるのかもしれない。
この辺の話は絶対古典的な議論がある気がするので今度探そう。
全体として、AIに必要な資源は限られてると言っているのに小麦の話が混在してくるのマジで意味不明ですtoreytak.icon
卑近な例で言えば、「転売ヤーは自分にとって必要のない資源を買い漁って供給制約して利益をあげる」って話かな。さらに言えば、転売ヤーがPS5を買い漁ってる分には構わないが、米とか小麦でやりだしたらどうなるんよ、しかもそれが人間じゃないとしたらどうだ?という。kbyshwtn.icon
ここで書いてなかった前提としてAIエージェントは、設計意図や初期的なプロンプトをどこまで設計しても最終的に人間に敵対的になりうる可能性を持っており(少なくとも今のAIエージェントのガードレールではハルシネーションにより人間に対して敵対的な行動をとることは全然ありうる)、例えAIエージェントに小麦が必要なくとも別の利益動機のために、生理的要求が非対称なコモディティを狙ってトレーディングを仕掛けてくる、というのはない話ではないかもね、と(あと単純にAIの方が色々な意味で上手にトレードできるだろう、という前提もある)kbyshwtn.icon
人間もAIの生殺与奪の権利を握るために計算資源の供給を絞るという手はあるが、その気になればAIが計算資源の生産手段を持つことも不可能ではない気がする(その技術的障壁はわからんけど)。まあそうなったらもはやターミネーターみたいな世界になると思うがkbyshwtn.icon
ただ上で書いてるようにマルチエージェントモデルの場合、エージェント同士が必ずしも徒党を組むわけではないので、エージェント同士での均衡が生じる可能性はある。その均衡が人間社会の受け入れられるようなものになるのかどうかはわからん。kbyshwtn.icon
書いててふと思いついたけど、AIエージェントが市場で買い集めずに少しずつOTC等の市場外でステルスに買い集めることで、人間が気付いた頃には手遅れ、みたいな事象もありえなくはない。あるいはノイズに紛れ込ませた空注文を仕掛けて、静かに人間の必要資源を買い集めるとか。HFTは米国株だともう出来高の半分くらいを占めてるわけで全然ありえない話ではない?kbyshwtn.icon
思いつき:現代の異様に高まったストックフロー比率はAIエージェントが敵対化した場合に、AIエージェントの追い風になる気はする。AIの性能がまだそれほどでも、このストックフロー比率をてこにして凄まじいヴェロシティで攻撃をしかけることができなくもない?kbyshwtn.icon