個人の音楽は風俗音楽に勝るのか
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Xユーザーの56さん: 「坂本龍一「僕はね、ほとんどの地球の音楽というのは、あんまりエリートじゃない人たちが時間をかけてね、知恵をかけて練り上げてきた宝石みたいなもんだと思うわけ。それが本当の財産だと思っているね。だから僕が個人でね、技術を修得したと考えたりしてできるメロディなんてものはね、ほんとの財産に」 / X
坂本龍一「僕はね、ほとんどの地球の音楽というのは、あんまりエリートじゃない人たちが時間をかけてね、知恵をかけて練り上げてきた宝石みたいなもんだと思うわけ。それが本当の財産だと思っているね。だから僕が個人でね、技術を修得したと考えたりしてできるメロディなんてものはね、ほんとの財産にならないと思う。例えば100年後にね、地球から人間がみんな宇宙ステーションに移り住むとするでしょ。その時、僕の音楽はステーションにもっていかなくてもいい。だけど、韓国の『アリラン』は絶対に持っていかなくちゃいけないと思っている。ある意味でそれは虚しいけどね、最初から負けているからさ。無名の人たちによって作られたメロディと、僕が一生懸命に試行錯誤をしながら作ったメロディを自分で聴いて、やっぱり雲泥の差があるわけよね。強さにも、哀しさにも、美しさにも、雲泥の差があるわけ。だからね、自分が作っている原因がわからないのね。わからなくてもいいんだろうけど、西洋的な人間としては、わりとやりにくいね。どうも僕は、自分という個よりも、地球の、人間とか動物とか生き物のほうが尊いと思っているのね」 『FMファン』1981年 11/9〜22日号 #坂本龍一 2024/7/25にpick