ゴドウィンの法則
より広範にゴドウィンの一般法則と命名したい してもいいか /icons/chatgpt.icon
確かに、『Inscryption』のようなゲームに限らず、ナチスやヒトラーを極端に「悪魔的な存在」として描く作品は多いですね。これはいくつかの要因が絡んでいると思います。 1. 歴史的背景を超えた「絶対悪」としての機能
ナチスやヒトラーは、実際の歴史の文脈を参照しなくても「極悪非道な存在」として広く認識されています。第二次世界大戦以降の文化において、「ナチス=究極の悪」という図式が確立されており、それがフィクションの中で象徴的な悪役として再生産され続けています。このため、実際の歴史的背景を詳細に描かずとも、「ナチス的な存在」とするだけで、即座に「悪」としての役割を果たすのです。
2. 「悪魔化」することでファンタジー化できる
ナチスをあまりにも現実的に描くと、歴史的な議論が絡んでくるため、フィクションの中ではむしろ「悪魔的なもの」「カルト的なもの」として超自然的・幻想的な要素を持たせることで、歴史から切り離して扱いやすくするという傾向があります。
例えば、『Wolfenstein』シリーズではナチスがオカルト技術やSF的な超兵器を使う設定になっていますし、『Bloodborne』のような作品でも「ナチス的な研究者集団」がクトゥルフ的な怪異に関わる存在として描かれることがあります。 もしナチスをリアルに描きすぎると、実際の歴史的事件との関連を問われ、センシティブな問題になりかねません。しかし、完全に「悪魔化」し、現実世界とは切り離して描くことで、倫理的なリスクを回避しながら「純粋な悪」として扱うことができます。
たとえば、『Indiana Jones』シリーズではナチスが考古学的遺物を利用して邪悪な力を得ようとする存在として描かれますが、歴史的な側面はほぼ無視されています。これにより、観客はナチスを「邪悪な敵」として楽しむことができ、作品も政治的な議論を避けられます。 4. 現実の恐怖と超越的な恐怖の融合
ナチスは実際に恐ろしい歴史を持つ存在ですが、フィクションの中でそれを「超越的な恐怖」に変換することで、より強烈なインパクトを与えることができます。たとえば、ナチスを単なる独裁政権ではなく、「宇宙的恐怖」や「悪魔的存在」と結びつけることで、より強力な敵役として機能させるのです。クトゥルフ神話における「ナチスのオカルト研究」などはこの典型です。