小田原獣害プロジェクト
狩猟 獣害 GIS 地域活性 などの単語に興味がある人はぜひ来てください!
獣害とは、野生動物による農林水産物や人畜への被害のことを指します。このプロジェクト内では、主にイノシシによるみかんなどの農作物への被害に限定して扱っています。研究背景として、小田原市に限らず全国的に獣害被害が拡大していることがあります。原因は、近年の暖冬傾向による野生生物の生息地の拡大してることや、狩猟人口の低下です。この狩猟人口の低下を補う技術やシステムが必要とされてる現状です。
プロジェクトの概要
小田原市の石橋地区(図1)において、地域ぐるみで効果的な獣害対策を行い、同時に、地域社会の中において持続可能かつ経済性を持った仕組みである「わなオーナー制度」(図2)を提案し、実施に向けて研究を行っています。
「わなオーナー制度」とはイノシシ捕獲用の箱わなを設置する際に、市民を対象とした「わなオーナー」が箱わなを農家に貸し出すことで、従来農家や行政が負担していたわなの設置費用をオーナーに負担してもらう仕組みです。わなオーナーは資金への見返りとして、狩猟体験やレクチャーを始め、農業体験や地域の方との交流を楽しむことができます。
https://gyazo.com/a76b6b02c3f205008c9d385468652d74 https://gyazo.com/e3842b84d523d2c68adbc7d53a69e1de
図1 対象地 図2 わなオーナー制度の関係図
研究内容
研究内容は、効果的な獣害対策としてのわなオーナー制度の実施形態を検討するための基礎的な調査です。活動の中で、柑橘農家や猟友会、市役所の方など外部の人と触れ合う機会が多くあります。これまでに、自動撮影カメラを用いたイノシシのモニタリング(図3)やGISを用いた石橋地区の土地利用調査(図4)などを行いました。それらの調査結果を踏まえて、わなオーナー制度のシステム構築と運営方法に関する調査を行い、本制度の実証実験も行いました。世間の関心・注目度が高い中で研究を行える環境は時報にやりがいがあります。今後は、わなオーナーを地域主体で運営していくことに向けて、小田原市役所や企業、NPO団体と意見交換などを行い、わなオーナー制度の具体的な引き継ぎ方法を検討します。また、イノシシの個体密度推定をカメラトラップを用いて行います。生き物を相手に大掛かりな調査を行う事ができるのも本プロジェクトの魅力です。調査を行う際は、実際に石橋地区でのフィールドワークが中心になります。農家のみかん畑で収穫体験をさせてもらえることがあります。(図5) これまでに、この取り組みが多くの話題と注目を呼び、これまでに複数の新聞記事やテレビ等のメディア(図6)に取り上げてもらいました。(図6)
https://gyazo.com/1d8a2259576bea8a09a2c2c363b30c8f
図3 自動撮影カメラで撮影されたイノシシ
https://gyazo.com/1e76d3bf4cfec7bdd500f4a5224fdc7a
図4ドローンによる石橋地区の撮影
https://gyazo.com/3d52274e40e49481e317808eadb41a15https://gyazo.com/32be84d6dd84f7667b321c023f6ec534
図5 みかん収穫体験の様子 図6 本活動を記事にしていただいた新聞
メンバーの募集
事前知識は必要ありません。獣害、狩猟、農業、地域活性化、GISなどに興味がある方、大歓迎です。
また、フィールドに出て調査をしてみたい方、アウトドアが好きな方も歓迎します。
ご質問等ございましたら
総合政策学部 4年岩本将道
s16085mi@sfc.keio.ac.jp までお願いします。