「光る君へ」第25回「決意」
公式サイトの第25回まとめ:
長徳3/997年
表示されてなかった気がする
雪の中を為時、まひろ、国勝がある建物へ案内されていく
男の人が楮?みたいなのを台に置いて、棍棒?みたいなのでコンコン
女の人は…何か煮る準備でもしてるのかな…?
「この村の者は、秋は男が山で雁皮(がんぴ)を集め、冬は女が、紙を漉くのでございます」
国勝さんから追加説明「越前は、寒うございますから、キッと目の詰まった、つやのある、美しい紙が、できあがるのでございますよ」
「お手に」一枚為時に渡す
為時、髪を眺めてうんうん
「これが、越前が誇る、紙すきの技か」「大いに励め」
まひろも目がキラッキラ
自分も漉いてみたい! と言い出しかねない
ここに来る前に、「紙作りの視察に参る」「わたくしも! お供しとうございます!!」っていうくだりがあったんだろうなあ
納品された紙の山
納税された?
薄青の包み
12束あるのかな?
「これがあの紙なのですね。まことにつややかな…」勝手に開けて見てていいのかしら?
すーごく嬉しそう
「一枚頂いてもよろしいかしら」「ならぬ」「一枚くらいよろしいのでは…」とんでもねえ主人公だな!
「これらは、民人らが納めた租税であるぞ。全て、都に送るのだ」「………わかりました」拗ねてるじゃないか
「されど、冬場の辛い手仕事に、このように重い租税をかけるのかあ…」
部下? が困っている「ま、毎年、同じ量にございます」
部下が下がった後、手元の書類と見比べて「決められた租税よりも、納められた紙が多い」と気づく為時
お、アップになった
当…可…納… わからんー
合二千張
敦賀郡 上八十張 中六十張 下…
丹生郡 上六十五張 中五十張 下…
今主郡? 上五十五張 中七十張 下七十張
足羽郡 中七十張 下九十張
文野郡? 中五十張 下九十張
坂井郡 下百十張
「越前では二千張りを納めることになっておるが、ここには二千三百ある」
まひろいぶかる→ひらめく「父上、これまでの国守様は、決められた租税を納めた後、残った紙を売って儲けていたのではないですか?」嬉しそうですねえ
「さすが、まひろであるな」流されかけた
「父上も、お気づきだったのでございますか?」何を意外がっているのだ
「わしは国守ぞ」「…ゴブレイ致しました」まあ娘は父親を侮るもんである
「余分な紙は返してやることにする」「返すくらいでしたら! 何枚かわたしに」「いやいやだからそれはならぬと言っておるだろう」とんでもねえ主人公だなあ!
「その考えは、宣孝殿に吹き込まれたのか?」わりと本気だろうけど効果的な一言
「そのようなことはございませぬ」ピキピキ
ということで村長を呼んだ為時だが
「紙は、お返しいただかなくて、結構でございます」
「ここの役人どもの顔色を窺っておるのか?」
「手前どもは、今のままで、ようございます」
「受け取ったからといって、その方らが嫌がらせなぞを受けぬように、厳しく目を光らせるゆえ、案ずることはない」
「お役人様に頼らねば、できた紙はさばけず、都に運ぶこととて叶いませぬ」「余分な紙はそのお礼なのでございます」
「わたしは、国守だ」「これ以上余計な搾取はならぬと、わたしがみなに、言い聞かせる」
村長、膝をついた「恐れながら、四年で都にお帰りになる国守様には、おわかりにはなりますまい」それなあ
「どうぞ、今のままにしておいてくださいませ」
作った後で返却されてもどっちみち困るしな
自分たちでは貰っても使えない物を作ってるんだなあ…
火を灯して宣孝の文を見ているまひろ
「都に戻ってこい」1カットだけ回想「わしの妻になれ」
文を畳む
まだ心が決まらない様子
縁に出た
地面も屋根も雪
ちょっと庭に降りる
月は小さい
まひろに召喚されて(違)庭に出ていく道長
かと思ったら庭に降りる階段に座った
道長も灯火をつけて、何か巻物を読んでいた様子
月はまひろの方より大きい
8分ぐらい
まひろに戻ってきた
道長は一瞬だった
そこへ為時「お帰りなさいませ」
浮かない顔で足を止めるので「いかがされましたの?」
「わしは。世の中が見えておらぬ」パパはパパで壁にぶち当たった
「宣孝殿は、清も濁も併せのむことができるゆえ。大宰府でもうまくやっておったのであろう」
あいつはすごいなあ、と
あいつみたいにはなれない、かもしれない
「おまえも、そんな宣孝殿に、心を捉えられたのか」得心した感じ
「まだ捉えられてはおりませぬ」まひろは冗談っぽいが
「まめに都から文をよこしておるようではないか」「こんなに筆まめな方だとは知りませんでした」さては女性を口説くときはそうなるんだな?
「そこまでするのは、宣孝殿が本気だということであろう」「都に帰って、確かめてみよ」おお
父親が背中を押した
「ただ、これだけは心しておけ」「宣孝殿には、妻もおるし、妾も何人もおる。おまえを慈しむであろうが、他のおなごも、慈しむであろう」妻妾が複数いるからにはそれが正しいっちゃ正しいんだけど
「おまえは潔癖ゆえ、そのことで傷つかぬよう。心構えは、しておけよ」
「嫉妬するんじゃないぞ」という方向じゃないのがいいなあ
「そのことも。都で考えてみます」道長のときのことも考えるだろうな
琵琶湖を渡る
乙丸もいる~と思ったら女の人も一人
「わたしは、誰を思って都に帰るのだろう…」
いい絵ですね
夕方、家に帰ってくる道長
10分、改めて京へ
子供たちの声
道長に気がついて立ち上がる二人、女の子がダッシュ「ちちうえ~!」
左腕で抱っこ
字幕によると妍子
黄色っぽい服
お兄ちゃん「父上、お帰りなさいませ」
この子も黄色い服に赤いポンポン
田鶴
弟「おかえなさいませ」
弟の方はまだ舌っ足らず
この子は青い服
「よし、順番だ」妍子を下ろして「ほい来い」お兄ちゃんを右腕で抱っこ「おもたいの~」
倫子が弟を抱き上げて道長へ
「せ君は軽いの~」って言ったのはお兄ちゃんかな?
「ほい来い」男の子二人同時に乗っけてる「かるいのう」
「かるいの~」口真似お兄ちゃん
一番上の彰子がいないね
帰ってきたまひろ
「姫様のお帰りにございます~」
飛び出てきたいとさん「お帰りなさいませ!」
惟規も奥から出てきた
「父上と喧嘩でもしたの?」「勉学は進んでいるかと、父上が心配なさっていたわよ」「離れていてもうるさいなー」姉弟の軽口
「殿様は、お健やかでございますか?」「ええ。もう一人でも大事ないゆえ、都に帰ってよいぞと仰せになるのでッ…」
家の中から覗いてる男の人に気づいた
なんだその焦り方
「誰?」
振り向くいとさん
副音声「ぺこぺこ出てくる」いとさんと目を合わせて、あら
「えっ?」惟規を見る「いとのいい人。」
息を呑むまひろ!
息を呑まなくたっていいじゃないか
「帰ってこない方がよかったかしら!」そうなるのか
「そんなことはございません!」「この人は他に、妻もおりますので、たま~に、たま~に来るだけにございますから!」他に妻もおるんか
「福丸にございます」ちゃんと挨拶
「今日はこれにて、ご免を被ります」「あら…」残念そうないとさん
まひろ、急いで「別に帰らなくてもいいわ!」「あっそうですか?」戻ってきた
「姉上の荷物を運ぶのを手伝ってやれ」「へい」ということに
「お荷物お荷物」「お荷物お荷物」といそいそ一緒に行くいとさんと福丸
「いとは俺だけがいればいいかと思ってたけど、違ったんだな~これが」フラれた(?)
「今まで生きてきて、驚くこともいろいろあったけど、この驚きはっ…上から、三つ目くらいかしら」
けっこう高い順位ですね!
しかも一番じゃない辺りに妙なリアリティを
「いともいろいろ耐えてきたんだ。許してやろうよ」
仲良く荷物をほどいている二人
「許すも何も。乙丸だっておなごを連れてきたのよ。越前から」!?
そういう女の子だったの!?
先週のあれはどうなったの!
まひろが「何故妻を持たないの?」なんて訊くから意識しちゃったのかしらん?
字幕によると名前は「きぬ」
「こちらはっ、殿様のお部屋ゆえ、むやみに立ち入ってはならぬぞ」「はい」
なんか精一杯頼もしそうに振る舞ってる?
亭主っぽく、かな?
「お疲れではありませんか?」「おまえの方こそ」「わたしは、体が丈夫ですから」わかりやすく気遣い合う二人である
「世話になった人には、幸せになってもらいたい。」
そこへ「まことに」「帰って参ったのだな!」宣孝登場
「今戻ったとこにございます」
「とこに」微妙に現代語
「ご無沙汰しております」惟規も挨拶
「待ち遠しかったぞ!」副音声「惟規には目もくれない」
「?」な惟規
「おぉ」「酒を持って参った! 今宵はまひろの帰りを祝って、皆で飲もう!」
瓢箪を掲げてま~ご機嫌である
夜
宣孝が歌っている
「関の荒垣や 守れども はれ 守れども」
拍子を取っている惟規、その横にまひろ
いとさんと福丸が微笑み合い、福丸が盃を口に運ぶ
乙丸にもきぬがお酒をついであげている
「出でて 我寝ぬや」
歌いながらまひろに流し目を使う宣孝
扇子をパチンとやって指したりして人目も気にしてない
目をキュッとやって笑うまひろ
引きつる惟規
長徳4/998年
新年の儀式の一つ?
帝の御簾の前に左右大臣、右大臣の斜め後ろに行成も
地面に晴明「新しき春を迎え、帝の御代はその栄えとどまるところを知らず、と、天地(あめつち)の動きにも読み取れまする。まことめでたき限りにございます」
伏し目がちな帝
顕光さんは大ニコニコだなあ
道長、晴明を執務室まで連れてきて人払い
座りもしないで廊下でそのまま
「お人払いまでされて、何事でございますか?」「仰々しく新年を寿いでおったが」向き直って「まことのようには思えなかった」
帝もそう思っていそう
仰々しくって言うほど仰々しくはなくない?
「見抜かれましたか」溜め息「やはりそうか」
「これからしばらくは、凶事が続きましょう」「凶事とは何だ?」
返事がないので「地震か疫病か火事か日食か嵐か。はたまた大水か」
日食ってそのラインナップに入るんだ?
不吉の前兆ではあるにせよ、他のやつみたいな実害はなさそうだけど
「それら全てにございます。」
大変な宣告を受けてしまった左大臣殿
「ならばそれらを防ぐための邪気払いをしてくれ」まあそうなるわけだが
背を向ける晴明「災いの根本を取り除かねば、何をやっても無駄にございます」「根本?」
「帝を諫め奉り、国が傾くことを防げるお方は。左大臣様しかおられませぬ」
「わたしにどうせよと申すのだ」「よいものをお持ちではございませぬか」
向き直る「お宝をお使いなされませ」「はっきりと言ってくれねばわからぬ」それはそう
「よーく…よーくお考えなされませ」言えっつってんだろ
「お邪魔いたしました」行っちゃった
ききょう
御帳台の中に帝と定子
「内裏におった頃のように。皆が集まれる華やかな場を作ろう」夢だなあ
「もうかつてのようなことは望みませぬ」「わたしと脩子のおそばに、お上がいてくださる。それだけで十分にございます」二度と会えない覚悟もしたんだものね
「朕はそなたを幸せにしたい」「華やいだそなたの顔が見たい」叶いそうになさすぎてつらい
「これからでも遅くはない。二人で失った時を取り戻そう」つらいなあ
「嬉しゅうございます。されど」定子は実現しないことを悟っている感じ
「伊周も戻ってきたのであろう」別に心強くないよ?
「顔が見たい」「兄までがここに出入りすれば、内裏の者らに何を言われるかわかりませぬ」
定子、声音が変わった
必死
兄はやめてください! と必死に止められる兄よ
伊周だとこう、そこをうまくやれそうにはないというか
違う人間ならいざ知らず伊周だからなあ…
「ここを追われれば、わたしと脩子がもう行くところがございませぬ」
「誰にも。何も言わせぬ」「されど」キスでごまかすなや
「鴨川の堤の修繕について、勅命はまだ下りんのか!」行成に当たらんでよ
「帝は、急ぐには及ばずと仰せでございます」「大水が出てからでは遅いのだ!」その通り
「すぐ取りかからねば…」「そのことも申し上げましたが、長雨の季節でもあるまいと仰せになって…」
「あれほど民のことをお考えだった帝が」「情けない」
詮子が追いつめたせいだぞ
…隆家のせいか?
「一刻も早く、お上のお許しを得よ」行成も大変だ
行成と入れ違いに元凶参上
「叔父上! たまには狩りにでも参りませぬか」呑気だなおまえは
「そのようないとまはない」「息抜きもなさらねば」君が言っても説得力がないよ
「そなたは、職御曹司には行かんのか」「あそこはうつろな場でございます」さらっとdisる
とはいえ本質を突いてる
「そもそも遊びよりもわたしは、政がしたいのでございます」積極的だ
いま狩りに誘ったばかりではないか?
「出雲は遠くて知らない者ばかり。どうなることかと思いましたが、出雲守より、土地の者たちと深い付き合いができました」
理由をつけて出雲には到達しないまま帰ってきたと聞いたけども
「こう見えて、人心掌握に長けておるようで」おもしろいなこのひと
「己を、買い被りすぎではないか?」道長も隆家のキャラがわかってきていなしてる
「買い被りかどうか、お試しくださいませ」へこたれる隆家ではなかった
「必ず、叔父上のお役に立ちまする」「気持ちはわかった。今日は下がれ」「はっ。また参ります」
溜め息も出るわね、道長としては
行成、どこに来たのかと思ったら詮子のところか
「お具合が悪いとお聞きしておりましたは、まさか、ここまで…」
「今、女院様から帝に、鴨川のことを進言されるのは難しいかと」
さて困った行成
すっかり夜
行成に応対するききょう「帝は、お休みでございます」
「左大臣様から、一刻の猶予もないと仰せつかっております。何とぞ、帝にお目通り願いたく」
と、帝が出てきた「この時分まで朕を追いかけ回すようなことをして無礼であるぞ!」
御簾の向こうだが
慌てて伏せる「失礼、仕りました」
帝が悪いぞ、政治をほっぽり出してるから
という経緯を道長に報告したのかな
「引き続き、帝には、お願い申し上げます」「うん」
もうちょっといたわってあげてください
副音声「廊下を下がる、どんよりした顔の行成」
こんなのばっかりやらされてたら行成が引き籠っちゃいそうだ
「大宰府から戻った伊周は、帝から、職御曹司の出入りを、許された」
なんか偉そうだな
返り咲いたって言えるほどの状況でもないんじゃないの?
枕草子を読む
フッと笑ってるけど、あまり純粋に楽しそうな感じにも見えない気がする
定子とききょうも別に明るい顔じゃないな
「少納言が書いたつれづれ話は、実に趣深く、機知に富んでいておもしろい」
「まことに。これに命を繋いでもらったようなものだわ」「畏れ多いことにございます」
ここの、定子からききょうへ向けたまなざしがいい
「そうだ。これを書き写して、宮中に広めるのはいかがであろう」おまえはーーーー!
「そんな」「それは、中宮様のためだけに書いたものにございますれば」
「これが評判になれば、ここにおもしろい女房がいると皆も興味を持とう。皆が集まれば、この場も華やぐ。さすれば、中宮様の隆盛を取り戻すことができる」おーーまーーえーーはーーーー!
「早速、書写の手配を致そう」アイディアだけ好き勝手に出すんじゃなくて、なまじ行動してくれちゃう
「少納言。おまえは次を書け」あんたに命令される筋合いはないんですけど?
なんで見せちゃったんだろ
副音声「屋敷で日記を書く実資」おっ実資さん
「主上」と書き始めた
「帝もはなはだ軽率である」「中宮は恥を知らんのか!」中宮も困ってるんですよ
定子は前から父にも兄にも困らされてた感じだけど、ここへ来て帝にもわりと困らされてる
「非難すべし。非難すべし、非難すべし…非難すべし」4回!
興奮して筆のスピードが上がっている
「スベシ。」あらオウムちゃん実資が貰ったんだ
大雨
副音声「執務部屋から、雨空を見上げる道長」
そこへダッシュしてきた人は恒方さんというらしい
「鴨川の堤が、大きく崩れましてございます!」
慌てて走っていく道長
「晴明の予言通り、次々と、禍が都を襲い始めた」
いつもの陣定の場所だろうか?
お菓子を食べている道綱
平惟仲「中宮様が職御曹司に入られてから、悪いことばかりです」
公季「左大臣が帝にきちんと意見を申されぬゆえ、帝はやりたい放題なされておる」傍からはそう見えちゃうのがまたつらい
「右大臣様」「ん?」眠そうですね顕光さん
「右大臣様からきちんと申し上げてください」
ささやく惟仲「左大臣様の兄上がおられますこと、お忘れなく」
道綱「わたし、お邪魔かな」まあ別にこの人に全部聞かれても困んなそうである
顕光「わかった。わしに、任せよ」立ち上がって「きつく、言ってやろう。左大臣に」
頼られて嬉しい?
公卿たちがお喋りをしている頃、道長は働いている
「もう一度普請を請う旨の文を作れ」と恒方さんに指示
「右大臣様がお見えにございます」ずんずん
「左大臣殿!」「は?」睨まれたわけでも何でもないのにもう目が泳いでる
「今日は…よい日で、ございますなあ」言うに事欠いて
「雨ですが。」「あれ? いつから…」「朝からです。」
「鴨川が再び水かさを増すと厄介です」ずっとそれが気にかかってるんだろうな
「全く全く、厄介なことばかりで! 左大臣殿も、ご苦労なことですなあ」
見事に中身のないセリフである
左大臣が苦労してるときに右大臣がのんびりしてるのはおかしいでしょうが!
「あっ、何か御用でございますか?」「ん?」
「あー…いや、お忙しかろうと思って。励ましに、参っただけで」「は?」ほんと「は?」だよ
「邪魔を致した」何をしに来たのだ
雨が上がった?
笛を吹いてるのは公任か
公任は優しいから、定子の心細い立場を気遣って顔を出してあげたのかもしれない
副音声「帳を上げた御帳台に、手を握り合った、帝と定子」「傍らに控えた、伊周とききょう」
いらんやつが一人おるな
副音声「みつめあう、帝と定子」
「よい音色であった」「お上には遠く及びませぬ」
「そういえば、公任殿と少納言が、歌のやり取りをしたという話を聞きました」
「噂の少納言殿に、挑んでみたくなりまして」伊周の思惑が当たったか
「わたしが詠んだ下の句に、見事少納言殿が、上の句をつけてくれました」
「どんな歌だ?」
「少し、春、ある。心地、こそすれ」区切り区切り
「空寒み、花にまがへて、散る雪に」
改めて通しで復唱する定子「空寒み 花にまがへて 散る雪に 少し春ある 心地こそすれ」
教科書に載ってたやつだ
「『少し春ある』…白楽天の『南秦の雪』か?」元ネタわかった!な帝
「わたしは、公任殿の才知に憧れております。これからは、師として、わたしに歌の指南をしてくださいませ」
自分につけと言ってるよな
「伊周殿は十分腕を磨いておられましょう」
そんな公任の向こうに、女房が歩いてくるのが見える
「中宮様、ここで公任殿の歌の会を開くのはいかがでしょう」
にわかに曇る公任の顔
「男も女も共に学べる場を設けたら、皆喜びます」
「それはよい。頼んだぞ、公任」ああ帝が乗り気になっちゃった
「わたしからもお願い致します」定子も
とりあえず笑ってみせる公任「畏れ多いお言葉、痛み入りまする」
さっきの女房がききょうに耳打ち「…左大臣様が、お越しだそうでございます」
公任、伊周
副音声「握り合った手をそっと放す、帝と定子」気まずいんか
帝と定子からは、庭を挟んだ向こうの廊下を道長が歩いてくるのが見えるわけで
この時間、いたたまれないなあ
公任が場所を空けて、帝と定子の前に道長が座った
「お上。お願いがあり参上いたしました」
「ここで政の話はせぬ」
副音声「腰を浮かせる定子」が、「中宮もここにおれ」
いいのか? 本当にこの場に定子を同席させて大丈夫か?
どう考えたって楽しい話じゃないよ?
「一昨日の雨で。鴨川の堤が崩れ、多くの者が命を落とし。家や田畑が、失われました」
定子はショックを受けたというか、事の重大さを理解したっぽい
被害の大きさについてか、自分の立場のヤバさについてか
帝も目が泳いだか
「堤の修繕のお許しを、お上に奏上しておりましたが、お目通しなく、お願いしたくとも、お上は、内裏におられず」ちくちくちくちく
「仕方なく。お許しなきまま、修繕に突き進みましたが時既に遅く」「一昨日の雨で。ついに大事に至りました」
公任
あ、雨は降ってるのかな?
帝、何も言えず
「早く修繕を始めなかったわたしの煮え切らなさゆえ。民の命が失われました」「その罪は、極めて重く」
「このまま。左大臣の職を続けてゆくことは。できぬと存じます」
そういえば「なんで暴走を止めてくれなかったんだ」と言われた後なので、逆に「なんで尻を叩いてくれなかったんだ」「なんで代わりに民を救ってくれなかったんだ」と言われてもおかしくないか
「何を申すか!」ここで遮った
「どうか。お願い申し上げまする」「ならぬ!」
「朕の叔父であり、朝廷の重臣であり、朕を導き支える者はそなたでなくして誰がおろう」
帝を横目で見ている伊周がこう
伊周じゃその役は務まらないって言われてるなー
「お上のお許しなきまま、勝手に政を進めることはできませぬその迷いが、…こたびの失態に繋がりました」
「これ以上は無理でございます」
駆け引きでもあるにせよ、本音でもありそうだなあ
泣きそうに見えた
「どうか。お許しくださいませ」
公任
「そなたの言いたいことはわかった」「朕が悪い。こたびのことは許せ」
定子、ききょう
「許せ、左大臣」
「辞表は、蔵人頭行成を介して提出致しました。内裏にお戻りになられましたら、ご覧くださいませ」
「待て、左大臣!」待たない
「道長は、三度に渡り、辞表を提出するが、一条天皇は受け取らなかった」
目を閉じた定子、いよいよ進退窮まったことを感じている?
まひろの家も泥だらけ
まひろも袖を泥だらけにして片づけている
「ただいま戻りましたー」乙丸と、福丸も
「ご苦労様! 鴨川の堤はどう?」「泥の塊が、あちこちに溜まっていて、修繕はなかなかはかどりませぬ」
「ここは何とか無事だったけど、家を失った人はどうしているのかしら」「皆、途方に暮れておりました」
いとさんが水を持ってきて二人に手を洗わせてあげてる
「大水は、今に始まったことではございませぬゆえ、いずれ持ち直しますよ」励ます?福丸
「二人とも疲れたでしょう。水を」「はい」いとさんの指示で取りに行くきぬさん
いとさん、福丸の顔をちょんちょん拭いてあげつつ、「一休みしたら、あちらの庭の泥さらいもお願いね」
他に妻もおるたまーにたまーに来るだけの人じゃないんかい
「おう!」軽やかに引き受ける福丸
袖を括り上げてる
まひろ、ちょっと驚いて「よく尽くすのね、福丸は」
「この人はわたしの言うことは何でも聞きます。そこがよいのでございます」いとさんつよい
「のろけてるの?」「のろけてるわけではございません。わたしなりの考えでございます」からかったつもりが真面目に返ってきた
「皆歌がうまい男がよいとか、見目麗しい男がよいとか、富がある男がよいとか、話のおもしろい男がよいとか言いますが、わたしは何もいりません」「わたしの言うことを聞くこの人が尊いのでございます」
と言ってる横できぬさんから水を受け取る福丸
手で軽く「ども」ってやってるの好き
微笑み合う二人
「わたしの言うことは何でも聞くから良い」と言うのを聞きながらにこにこしてる福丸、気のいい人だ
「そうなのねえ…」
福丸はあちらの庭の泥さらいに
ここでいとさん「乙丸ときぬは、越前のどこで知り合ったの?」
きぬさんの名前が台詞でも出た
「こいつは、ウニを取る、海女でございます。姫様がウニがお好きでしたので、いつもウニを求めに行っておりました。そのときに、うっかり」うっかりって何うっかりって
ウニがここでも使われるのか
まひろと宣孝がくっつくきっかけもウニで、乙丸ときぬさんもウニで?
「わたしが食べていたウニは、きぬが取ってくれていたウニなのね」初めて知ったまひろ
「はい。わたしの得意な技は、息を長~く止めることでございます」やってみせる
「海女は、息を止めて、海に潜りますので」乙丸の解説
「…あー! 頼もしいのね!」うんちょっと反応に困ったよね
道長は執務部屋に戻ってきたところか
「お帰りなさいませ」恒方さん
「右衛門権佐兼、山城守、藤原宣孝殿でございます」訪ねてきていた
席に向かいつつ恒方に指示「鴨川の堤の修繕はどれほどのかかりとなるか、急ぎ答えを出せ」
「お忙しいところ申し訳ありませぬ」ほんと忙しそう
「川岸の検分に御自らお出ましと聞いて畏れ入り奉っておりました」宣孝らしい挨拶だなあ
「何か用か?」「さきの除目で、山城守を仰せつかりましたので、お礼を申し上げに参りました」
山城守、さっき言ってたやつ
軽い口調だ
「ましたので?」とか「参りました?」とか語尾が上がる感じ
「うん。お上のために、励んでもらいたい」
と言いながら書類を見始める
こういうお礼は適当に流してるのか
それとも宣孝はこんな感じなので流してるのか
「親戚である、藤原朝臣為時も、越前守に任じていただき早一年、つつがなく勤めておるようにございます」
藪から棒ですねえ!
「早一年」は視聴者向け解説でもある
「おかげさまで、為時の娘も、夫を持てることになりました」ぬるっと踏み込んだな
目を上げる道長
「それはめでたいことであった」
口の両端をニーッと上げてなんかうねうねしてる宣孝
「きいて♪ きいて♪」みたいな
「何だ」
「実は、わたしなのでございます」ニマニマ
「何がわたしなのだ?」道長のこれは素か?
「為時の娘の、夫にございます」
副音声「微かに力む道長」こらこら書類を握り潰すな
笑ってみせて「それは何より」
「はいはいのろけですか」みたいな
おうおう嬉しそうだな宣孝は
まひろは縁に座って何か読んでいる
「君の門は、九重、?(と)ず。君の耳は、ただ聞こゆ、堂上の言(げん)。君の眼は、見えず、門前の事」
そこへずかずか入ってくる宣孝「越前では忙しそうであったが都では暇そうだなあ」
庭掃除をしてたときはそうでもなかったですよ
「書物を読むのは暇だからすることではございませぬ」そうだそうだ
「うわ、またしくじった。ハハハハハ」「随分とご機嫌なご様子にございますね」いつもこんなんでは?
「先ほど内裏で左大臣様にお目にかかり、山城守拝命のお礼を申し上げてきた」
ちょっと凍るまひろ
振り向いて「おまえを妻としたい旨もお伝えしたら、つつがなくと仰せであった」
何ですと!?なまひろ「そのようなこと何ゆえっ、左大臣様に」
「いや挨拶はしておかねば」空とぼけちゃって
「後から意地悪されても困るからナー」それはうん
ニヤニヤニヤニヤ
いつから気づいてたんですか相手が道長だって
「何なんですか、その嫌らしい物の言い方は!」
真顔になって「好きだからだ。おまえのことが」
まひろ動揺
副音声「目を逸らし、こらえるまひろ」こらえてるのか
「お帰りくださいませ。」「は~い」「また叱られてしまったわ。ハハハハハハ」楽しそうですねえ!
めっちゃ揺さぶられたまひろの図
長い
夕方、道長は仕事中
「お迎えの車が、参っております」「今日は帰らぬ」「エッ?」ちょっと素っぽい声が出たぞ
「ああ…うん」「はっ」…これで通じてるのか…?
副音声「筆の動きを止める道長」
仕事に集中して考えないようにしてたのに、途切れたから思い出しちゃったやつ?
副音声「顔を上げ、考える」
副音声「為時の屋敷に届けられた、祝いの品の数々」
縁に次々並べられていく品
「次々並べられていく」感じがちょっとコメディみたい
呆気に取られているいとさん
並べていたのは百舌彦
百舌彦が文を取り出しかけたところで「お戻りになりました」
まひろが帰ってきたときのこれは乙丸の定番だったけど、今回はきぬさん
「百舌彦!」「こたびは、おめでとうございます」
脱いだ笠をきぬさんに渡して百舌彦の前へ
ここで百舌彦に頭を下げるのは、やっぱり貴族としては違うんじゃないかという気がするが
副音声「お辞儀を返し、百舌彦の装いをみつめるまひろ」
「偉くなったのね」「長い、月日が流れましたので」「まことに。」
百舌彦も感慨深そう
主人の元カノに結婚祝いを持ってきた従者の気持ちねえ
「諸々、お話ししたきこともございまするが、本日はこれにて」
文を渡した
源氏物語を意識してるかな? さすがに考えすぎかな?
光源氏の息子がいとこと交際していて、しかし伯父には長年反対されていた
ついに結婚を許されたとき、息子の文をいとこに届ける使いをずっとやっていた人が、初めて正式にもてなされる場面がある
その使いは「正式な結婚の使者として道長の文を届けに来た百舌彦」のイメージだったということにドラマ内ではなるのかもしれない
一人になって、文を開いてみる
寒露清霜吉日令展?
敬酌禮典是遂婚礼 「婚」は旧字か異体字
窃??女君子好逑
萬壽無彊承天之慶
「あの人の字ではない…」
祝いの品をみつめて
しばらくして、立っていった
墨をすり、文を書く
副音声「紫の、花の茎に結んだ文」
つまり、恋文
乙丸、受け取って、見上げる
無言で頷くまひろ
「承知いたしました」
夜
部屋で待っているまひろ
戸を開けて、宣孝が入ってくる
まひろ、頭を下げ、宣孝が前に座ってから上げる
「わたしは。不実な女でございますが。それでもよろしゅうございますか」
「わしも不実だ。あいこである」
微笑むまひろ「まことに。」
すっと寄って抱き寄せる
「翌日は、日食。不吉の兆しであった」おいおいおいおい