文章理解の心理学 : 認知,発達,教育の広がりの中で
秋田喜代美, 久野雅樹編著
北大路書房, 2001.9
タイトル別名
文章理解の心理学 : 認知発達教育の広がりの中で
タイトル読み
ブンショウ リカイ ノ シンリガク : ニンチ ハッタツ キョウイク ノ ヒロガリ ノ ナカ デ
文章理解の心理学 もくじ
序章 文章理解:結束性と意味の創造
1.文章理解を促進する方法としての図式的オーガナイザー
2.先行オーガナイザーの効果
3.文章理解・記憶に及ぼす接続語の効果
4.心的表象の結束性
5.逐語的記憶と意味の記憶
6.虚偽の記憶
7.意味の創造・創作
第1部 文章理解の認知過程
1章 単語の読みと心的辞書
1.視覚的な単語認知について研究するための実験的方法
2.単独に呈示されたたんごの認知に影響する要因
3.主な単語認知モデル
4.文脈の中の単語
5.外的語彙と心的辞書
6.おわりに
2章 語の意味と概念
1.概念と客観主義
2.客観主義にかわるもの
3.解釈される意味
3章 文理解の過程
1.問題:あいまい性の解消
2.ガーデンパス文
3.ワーキングメモリ
4.比喩の理解
5.おわりに
4章 文章理解における方略とメタ認知
1.メタ認知的活動とは
2.文章理解過程におけるメタ認知的活動の役割
3.複数という視点の導入
4.「一人で読む」を超えて
5.おわりに
5章 読解過程における情動と動機
1.読解のおもしろさと情動
2.物語のおもしろさと情動反応
3.読むことへの動機
6章 文章理解のコンピュータ・シミュレーション
1.命題表現と命題ネットワーク
2.シンボル処理的モデル
3.コネクショニストモデル
4.おわりに
7章 文章理解を支える脳神経メカニズム
1.脳機能の研究法
2.大脳半球の左右─言語優位脳としての大脳左半球
3.大脳皮質の前方と後方─入力系としての後方と出力系としての前方
4.脳の上下
5.おわりに
第2部 読むことの発達・熟達
8章 幼児期における読解の発達
1.子どもと絵本とのかかわり
2.子どもたちの読解を助けるもの
3.子どもにとっての物語世界─「アンパンマン」を題材に
9章 児童生徒における読解の個人差
1.読解力の個人差と学力
2.個人差の諸要因
3.個人差に対応した読解の指導
4.読解力から学ぶ力へ
10章 読みの生涯発達
1.多様な読みへの展開
2.専門領域における読解の熟達化
3.加齢に伴う変化
第3部 教育における文章と活動
11章 学習を支える多様なテキスト
1.ひとつのテキストを用いた学習
2.いくつかのテキストを用いた学習
3.紙のテキストを超えて
12章 科学理論を読み取る,理論を学ぶ
1.科学理論を読み取るプロセス
2.科学理論を学ぶ
3.素朴理論と科学理論による読みの発達
13章 文学を味わう
1.読解の過程
2.文学作品における「理解」
3.読解の熟達
4.現実世界の意味づけ
14章 第二言語による文章理解
1.コミュニケーション能力の養成
2.教室内の情報技術と第二言語の読み
3.コンピュータコーパスと第二言語の読み
4.おわりに
15章 マンガの表現内容・表現構造と読み
1.発達的視点からみたマンガの読みの成立
2.マンガの表現構造に着目した記号分析と計量の試み
16章 総合学習と読みの学習
1.総合学習とはなにか
2.総合学習と読み野学習との関係
3.総合学習とのかかわりで展開される読みの学習の実際
17章 批判的に読み,自分の主張へとつなげる国語学習
1.読解における批判のあり方
2.批判的読解の研究と実践の動向
3.教材と活動の例─新聞の投書から
4.おわりに
18章 読みの授業づくり
1.読みの授業づくりへのアプローチ
2.協働による学習
3.省察を通しての授業の変容
文章理解研究をこころざす人へ
1.国内の学会
2.海外の学会
3.学術雑誌について
4.文献検索について
索引
参考文献
第1章
単語と辞書 (言語の科学 3)
松本 裕治(著) 永田 昌明(著) 斎藤 洋典(著) 徳永 健伸(著) 影山 太郎(著)
ことばの科学―単語の形成と機能 (SAライブラリー)
ジョージ・A. ミラー(著) George A. Miller(原著) 無藤 隆(翻訳) 柏崎 秀子(翻訳) 青木 多寿子(翻訳)
第2章
認知科学のフロンティア (2) (Cognitive science & information processing (ex.2))
箱田 裕司(著)
認知意味論: 言語から見た人間の心
ジョージ レイコフ(著) George Lakoff(原著) 池上 嘉彦(翻訳) 河上 誓作(翻訳)
意味の復権―フォークサイコロジーに向けて
J. ブルーナー(著) Jerome Seymour Bruner(原著) 岡本 夏木(翻訳) 吉村 啓子(翻訳) 仲渡 一美(翻訳)
第3章
脳とワーキングメモリ
苧阪 直行(編集)
第4章
授業が変わる―認知心理学と教育実践が手を結ぶとき
ジョン・T. ブルーアー(著) 松田 文子(翻訳) 森 敏昭(翻訳)
「学ぶ力」を奪う教育(教育改革ブックレット:その回復に何が必要か)
武田 忠(著)
第5章
子どもとファンタジー―絵本による子どもの「自己」の発見 (子どものこころ)
守屋 慶子(著)
読書の発達心理学―子どもの発達と読書環境
秋田 喜代美(著)
第6章
人間の言語情報処理―言語理解の認知科学 (Cognitive Science Information Processing)
阿部 純一(著) 金子 康朗(著) 桃内 佳雄(著) 李 光五(原著)
HAL(ハル)伝説―2001年コンピュータの夢と現実
デイヴィッド・G. ストーク(編集) David G. Stork(原著)
第7章
ヒトはなぜことばを使えるか―脳と心のふしぎ 講談社現代新書
山鳥 重(著)
神経心理学の挑戦 (神経心理学コレクション)
山鳥 重(著) 河村 満(著)
認知神経心理学 (文庫クセジュ)
グザヴィエ スロン(著) Xavier Seron(原著) 須賀 哲夫(翻訳) 久野 雅樹(翻訳)
脳を観る―認知神経科学が明かす心の謎
マイケル・I. ポスナー(著) マーカス・E. レイクル(著) Michael I. Posner(原著) Marcus E. Raichle(原著)