残
残管理のためのデータ項目
管理単位としての残を識別する項目
ex)「受注No.」
発生イベントは取引先や社内のほかの担当に対する約束。約束の内容(5W1H)を表す項目を過不足なく保持する
ex) 「受注日」「商品」「数量」「金額」「先方発注No」「納入条件: 納入先、希望納期、納期区分、分納可否」、「請求条件: 請求先、支払方法」
残の管理方式
件別残管理
件別に消し込みが完了し残が解消する方式
残が完全に解消するまで、その件別残に関する発生イベントと解消イベントの記録を保持し続けることが基本
ex) 受注残: 1つの受注No.について必要な出荷を全て履行すれば、発生と解消が一致して「消し込み」が完了する
ex) 売掛金、手形、設備
継続残管理
残が消し込みされず増減しながら持続する方式
有効在庫残の場合、ある時点の現在庫数を持つ
ex) 有効在庫残: 入荷と出荷のアンバランスは解消しない(その商品の取り扱いをやめる時まで、有効在庫残は残る)
ex) 当座預金、普通預金
SoA のシステム構造
code:mmd
classDiagram
物理管理 --|> 会計管理
取引記録 --|> 物理管理
取引記録 --|> 会計管理
物理管理(SoAとして最小限必要な機能)
責務
受注残、在庫残、売掛金残など、物的・経済的財産の現物の管理と、財産に関する業務の指図
①残管理、②理論残と実残の照合確認からなる
例
残管理とそのための
入出庫数量の記録/売掛金増減額の記録
実地棚卸し/売掛金残高照合
取引記録
責務
対象財産を発生/増減/消滅させた取引の記録。取引に関する物量と金額の記録を含む。
例
在庫増減の原因となる入出庫取引の記録/売掛金増減の原因となる売上額・回収額の記録
会計評価(SoM)
責務
会計基準に従った財産評価の実行と、会計処理(評価結果を会計データとして財務会計などにつなぐ)
例
移動平均法などに従った在庫残高額と売上原価の算出(売払計算)
貸倒見込み額の減額
外貨建取引・売掛金残高の換算替
受注管理では不要(財務報告の対象外のため)