オトメの帝国における言外の描写
僕は限界百合オタクであり、「オトメの帝国」という作品が今の所最強の推し作品である。
2022/02/19の自己紹介カフェにおいてサブテクストや読者の目線など、創作関係の話が出て思い出した。
この作品の良さというのは、「書かない」ことによって「描く」という描写の上手さにある。
オトメの帝国とは、女子高生たちの日常を切り取り、フェティシズムを織り交ぜながら、オムニバス形式で二人一組のペア(CP)の関係性を描く作品である。
書かない事による描写の上手さが出ていると語りやすいのはその中でも九条綾乃と桜井美好の関係性だ。
九条綾乃と桜井美好は幼馴染であり、距離が近くスキンシップが多い女友達だ。二人はいつも笑いながらふざけあっている。関係性として説明されるのはそれだけである。
しかし、複数の描写によって、感情がどのように向いているかということを読者に伝えていると僕は思う。