債券の基礎(債券)を読んだメモ
債券とは
債券とは融資そのもの
クーポン(金利がつく)
残存期間の長さはリスクそのもの
すべての債券にはデフォルトリスクがある
信用格付機関
債券価格と金利
債券価格は利回りと反対方向に動く
cipepser.icon 貯蓄と同じだ
金利が低下すると既存債の価値が上昇する
金利が高かった環境下で発行されたため、クーポンが高い
インフレーションとは
インフレ率の指標: コア・インフレ率
ヘッドライン・インフレ率から、食品価格とエネルギー価格を除外
相対的に価格変動が大きい項目を除外した
消費者物価指数
CPI: Consumerr Price Index
小売物価の変動
生産者物価指数
PPI: Purchase Price Index
小売業者から生産者に支払われた価格の変動
インフレ・サイクルの比較的早い段階で上昇
cipepser.icon インフラが起こるときは、商品の供給に対して、需要が大きくなるので、それを見越して小売業者が生産者にお金を払うから?
原油価格は、ガソリン価格から輸送コストの増加につながる
実質的な税金
リセッション(低経済成長率と高い失業率)
インフレ率を超える債券投資リターンを実現する必要がある
実質金利 = 名目金利 - インフレ率
インフレからポートフォリオを守る方法
商品価格は、インフレに歩調を合わせる
商品先物
変動利付債 の金利と連動
米財務省短期証券
ロンドン銀行間貸付金利(LIBOR)
物価連動債
元本と支払い金利が、CPIの変動に合わせて変化
物価連動債とは
物価上昇率(インフレ率)に応じて、元本が調整される債券
取引は実質価格(インフレの上昇がない想定下の価格)
決済時にインデックス・レシオを乗じる
物価連動国債市場
1981年に英国で発行が開始
欧米諸国で発行が増加し、米国が最大規模
2012年末時点で$850Bの残高
米国債全体では、$11T
日本では、2008年金融危機以降発行見合わせ
2013年10月から発行が再開
デュレーションとは
cipepser.icon durationだから期間かな?
金利の変化に対する、債券 or ポートフォリオの価格感応度
債券投資のリスク指標
修正デュレーション(modified duration)
利回り1%の変化に対して、債券価格がどのくらい変化するかの割合
実行デュレーション(effective duration)
債券に付随するオプションの影響を考慮
モーゲージ債のようにコールオプション(繰上げ償還)が付く債券
cipepser.icon モーゲージ債って不動産担保証券みたいなものじゃない?わからん。
金利が低下すると、償還されやすい→デュレーションが短くなる
異なる償還期限を持つ国債の利回りが必ずしも一致しないため、デュレーションに限界はある。しかし、ポートフォリオ構築には有用。またイールドカーブ上のどの残存期間にウェイトを置くかなどの戦略が立てられる。
コンベクシティとは
デュレーションは、利回りの変化に対して線形近似
利回りの変化に対する、債券価格の変化は曲線状
正のコンベクシティ
オプションのない債券
金利低下時の債券価格上昇 > 金利上昇時の債券価格下落
負のコンベクシティ
オプションの売りを内包する債券
金利低下時の債券価格上昇 < 金利上昇時の債券価格下落
債券運用におけるキャリーとロールダウン
キャリー: 市場が変わらない前提で、一定期間でどれだけのリターンを得られるか
インカム・ゲイン
キャピタル・ゲイン
ロールダウン: イールドカーブの傾斜に沿って、利回りが下がっていくこと
イールドカーブ関連取引
スティープナー
長短金利差が拡大
フラットナー
長短金利差が縮小
スプレッド
債券利回り
ベース金利
米国債金利
スプレッド
企業の信用力
ユーロ圏の国債スプレッド
ドイツ国債金利が用いられる→対ドイツ国債の信用スプレッドとみなせる
2008年の金融危機では、スプレッドがファンダメンタルから乖離
企業の新規借り入れ費用は市場で流通する社債の利回りが反映される
借り入れ費用が上昇。ファンダメンタルズに悪影響を与えた。
短期金融市場とは
短期の債券が取引されるオープン市場
短期社債市場(CP: Commercial Paper)
譲渡性預金市場(CD: Certificate of Deposit)
割引短期国債市場(TB: Treasury Bill)
政府短期証券市場(FB: Financing Bill)
コール市場
有担保コール、無担保コール
預金準備要件を満たすため、金融機関がコール市場を利用
預け入れる準備預金の平均残高が、受け入れ預金に一定比率を乗じた金額を超える必要がある
日本銀行が資金の供給量を調整し、コール市場における金利を誘導、金融政策を行う
レポ市場
現金担保付債券借入取引市場
債券レポ取引: 現金を担保に債券を貸す取引
債券の貸し手: 担保金の対する金利を支払う
債券の借り手: 債券にかかる貸借料を支払う
上記の差: レポレート
中央銀行による市場の資金供給量の調整手段
コール先物市場とOIS市場
コール先物
コール・レートを参照する商品
シカゴ商品取引所(CBOT)のFF金利先物(Federal Fund Rate)
東京金融取引所の無担保コールオーバーナイト金利先物
カウンターパーティーリスクの極小化
OIS
コール・レートと固定金利を交換
カウンターパーティーリスクはスプレッドとして反映
CP
無担保の約束手形
資産担保CP(ABCP: Asset Backed CP)
SPCに担保資産を売却し、その担保資産の信用力で発行
CD
譲渡性の定期預金
無記名の預金証書を発行し、譲渡
一般に大口預金が多い
企業の決済用資金として利用
TB、FB
政府の発行する短期債券
中央銀行
金融政策の目的
物価の安定
健全な経済成長
金融の調整で目的を実行
短期金融市場を通じて実行
金融政策と投資
中央銀行の短期部分の金利調整によって、イールドカーブに影響
市場の折り込み、投資家の折り込み
為替市場にも影響
長期の国債市場、社債、株式に影響
通貨政策
国際金融システムのトリレンマ
固定された為替相場
独立した金融政策
自由な資本移動
為替ヘッジとは
外国債券のリターン(円建) = 外国債券のリターン(現地通貨建)✕現地通貨のリターン(円建)
基準となる通貨のほうが低金利の場合、為替ヘッジにコストがかかる
フォワード取引
為替ヘッジの応用
為替リスクの排除、軽減だけではなく、リスクを積極的にとることが可能
ヘッジコストとフォワードレートの決まり方
為替ヘッジコストは、通貨間の金利差分のコスト
フォワード取引時の為替レートによって決まる
金利差のある2通貨どちらで運用しても、一定期間後の運用結果が等しくなるように将来のレート(フォワードレート)を決定
パッシブ運用
市場指数の変動と連動
すべての証券が市場で効率的に取引されていることを前提とする
指数構成銘柄や構成比率が変わらない限り、保有銘柄を持ち切る運用
取引コストを少なく抑えられる
銘柄の調査コストや分析が不要
運用手数料が低い傾向
市場の非効率性によって収益が獲得しづらくなる
アクティブ運用
指数を上回る投資収益を目指す運用スタイル
トップダウン・アプローチ
マクロ経済的な投資環境の分析など
ボトムアップ・・アプローチ
個別証券やセクター間の割安・割高の分析に基づく
市場指数(インデックス)とは
株式市場指数
TOPIX
日経平均
MSCI World
MSCI AC World
S&P500
ダウ工業株
債券市場指数
野村BPI
FTSE WGBI
Bloomberg Barclays Global Aggregate Index
JP Morgan ELMI+
JP Morgan EMBI Global Diversified
JP Morgan GBI-EM
債券発行直が多い発行体が、市場に占める割合が大きくなることに対して批判もある
ソブリン・リスクへの懸念
GDPの割合をもとに算出された債券市場指数なども開発されている
運用評価指数
超過収益
運用実績と市場指数の差
リスク
プラスリターンも含む不確かさの程度
リターンの標準偏差で表現
トラッキングエラー
参照指数の変動からの乖離
パッシブ運用の評価の利用
シャープレシオ
リスク調整後リターンの指標
値が大きいほど運用効率が良い
インフォメーション・レシオ
アクティブ運用において、トラッキングエラーに対してどの程度運用効率を示したか
バリューアットリスク(VaR)
保有資産の損失可能性
条件付バリューアットリスク(CVaR)
アセットアロケーション(資産配分)とは
リスク分散
長期的に目標リターン獲得を目指す
アセットオンリー・アプローチ
リスク効率の最大化
負債対応投資(LDI)
将来支払う債務がある場合、支払いに備えた資産運用が必要
サープラス・フレームワーク
債務増減を考慮し、資産分配を決定する
References
債券の基礎 | PIMCO