イイ
隣近所が共同作業をやっていました。例えばカジ蒸しを僕の家でやる時は、隣近所の人に来てもらってやって、それで昼も晩も通してやりよりましたからね。 -その「イイ」というのは、沖縄の「結(ユイ)」のような助け合いみたいな意味ですか?
そうそう。結局その、自分の家族ゆうても、5,6人ですからね。それではいかんので。
隣同士が3軒位がお互いにというかな。
3つの家があったらその1つの家がやる時に隣の家のもんがそこへ集まって梶を剥ぐというか。
それを1軒が終わったら次の、というようなやり方でやりよったと思います。
今のように機械があるわけではなく、人の力で全部やるんだったので。
-イイは、梶を蒸す時の他にはどのような時に行われていたんですか?
その屋根を葺き替えるときにはイイでやって。
茅を切ってきて、家に積んで置いといて、屋根を変える時にそれを使うという。
一年ではなかなかそれができんので、何年かの分を置いちょいて、それを使うようなやり方じゃったろうと思います。