適切なアドバイスは難しい
https://gyazo.com/47a261cc0bcab764e59f7429bb3c64d5
最近、起業やアプリ開発について、質問されたりアドバイスをする機会がいくつかありました。大抵、アドバイスしても、「ああ、いいアドバイスできた!」と思うことは、まずないです。適切なアドバイスというのは難しいものですよね。
アドバイスをすることは、ビジネスの世界においても、日常生活においても、一筋縄ではいかない芸術のようなものですね。それは、ショパンのピアノの旋律のように、一見シンプルながらも、その背後には複雑な感情や思考が隠れているからです。
まず、アドバイスの性質を考える時、相手が何かしらの問題を抱えており、自分では解決できない状況にあることが多いです。ここで大事なのは、相手が求めているのは自分の思考の範囲外にある解決方法やアイデアかもしれないということ。これは、まるで新しい曲のインスピレーションを待つ作曲家のように、予想外の答えが必要な状況です。しかしこのような思考外のアドバイスほど、相手が受け入れるのが難しいのもまた事実。適切なアドバイスをしても、短期的には効果が見えないことが多いのです。
もう一つの側面として、相手が自分の解決策に自信を持ちたいという場合があります。ここでは、適切かどうかよりも、自分の考えに同意を求めているわけです。この場合、いくら適切なアドバイスを提供しても、それが求められていない可能性があります。
では、適切なアドバイスが機能するのはどんな時でしょうか。それは、相手がもともと適切な考えを持っている、あるいはそういった思考になっている時です。しかし、このような状況では、相手が既に適切な答えを持っている可能性が高いため、 新たなアドバイスは不要となることがあります。
このように、いくつかありそうなケースをあげてみると、どのケースにおいてもこちらが「適切」と思うようなアドバイスをしても、相手には響かないように思われます。
これらの考察から、ビジネスパーソンの皆さんには、アドバイスをする際には、相手の状況や求めているものを深く理解し、それに応じた方法で対応することの重要性を強調したいと思います。それは、ビジネスの場面だけでなく、プライベートな関係性においても同様です。そして、時にはアドバイスが不要であることを認め、単に相手の話に耳を傾けることが、最も適切な対応であることもあります。まるで、静かなコンサートホールで演奏される美しい旋律を、ただ静かに聴くように。
アドバイスの性質
相手は
何かしらの問題を抱えている
自分では解決できない
解決法があっても自信が持てない
以下のいずれかを望んでいる
a. 自分の思考外にある解決方法やアイデア ⇒ 真の解決へ
真の解決方法ほど思考外で、突飛なもの
一方、思考外になればなるほど、簡単には受け入れ難い
つまり、適切なアドバイスをしたとしても解決しない
適切なアドバイスは不要(少なくとも短期的には有効にならない)
b. 自分の解決法に自身を持ちたい ⇒ 多数決的選択へ
適切かどうかはともかく答えを持っており、求めているのは同意
適切なアドバイスを求めていない
適切なアドバイスは不要
適切なアドバイスが機能する場合
もとから適切な考えを持っている、あるいはそういう思考になっている
既に適切な答えを持つ可能性が高いので適切なアドバイスは不要