『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』(デビッド・アレン)
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タスク管理や仕事術にふれたとき、まず間違いなく目にする言葉、「GTD」。 「GTDとはGetting Things Doneの略で…」なんて説明が必要ないくらいは、認知されているのではないかと思う。
そのGTDを生み出した人が、GTDについて書いたのが本書。
訳者による冒頭の「日本語版解説」にて、そのメソッドの要点が簡潔に書かれている。
それらすべての「気になること」について、求めるべき結果と次にとるべき行動を決めよう。
そうして決めた、とるべき行動を信頼できるシステムで管理し、定期的に見直そう。
簡単でシンプルな手法に思えるGTDだが、きっとやり続けることができずに挫折した、という人は多いのではないか。
ぼく自身、何度もGTDに挑戦し、やりきることができずを繰り返し、最近はごくごく簡単にGTDの手法を真似るにとどまっている
けど、けっこうそれで十分だったりする。
GTDの難しさは、まず「気になること」をすべて頭の外に追い出すことと、定期的に見返しすことを習慣にすることの2点にあると思う。
加えて、訳者の解説にも、本書全体を通しても「実行」について何も書かれておらず、気になることを見返してしかるべきところにおさめると、さも実行可能であるような体をとっているところも、GTDを実際に実践していく障壁となりうる。この手の話は、@rashita2さんのブログ「R-style」や著作にて言及されており、学ぶところが多い。
とは言え、GTDのコアにあたる、気になることをすべて頭の外にはきだすことや、信頼できるシステムを構築してそこに預けるという方針は、タスク管理において最重要ともいえる部分になってくる。そしてそれは、簡単にサクッと身につく、というわけにはいかない。 なので、GTDという手法と、GTDを実践するための道具とその使い方について具体的に丁寧に詳しく書かれている本書は、何度も読み返してこそ血となり肉となる側面をもっている。