『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? ~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術』(佐々木 正悟 (著),大橋 悦夫 (監修))
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時間不足への対抗策「タスクシュート式」~「なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?」を読んで学んだこと~ 「今日、何時ぐらいに仕事が終わって、寝るのは何時になる?」と聞かれて、答えることができるでしょうか?
本書内で述べられる「タスクシュート式」を実践すれば、この質問にはっきりと答えることができるようになります。「この質問に答えられるからって、それがどうかしたの?」と思うかもしれません。実は、質問に答えることができるよう状況を整えておくと、時間が足りなくなる要因への大きな対抗策となるんです。 「ジカンナイネン、パーティーイカナアカンネン」ってとき、ないですか?パーティーに限らず、何かをしたい、しなくちゃいけないのに、なかなか時間がない。時間が不足しているって感覚に陥ったことはないでしょうか。
本書では、その時間不足を引き起こす原因を、「ムダにできひんのに、ムダにしちゃう」「割り込み優先しちゃう」「先送りしちゃう」「完璧を求めちゃう」の4つに分類しています。
①ムダにできる時間がほとんどないことに気づかずに、時間をムダにしている
②割り込み仕事や他人からの頼まれごとが入ると、ついそちらを優先してしまう
③いつも意識だけはしているのだが、手をつけるのが面倒で、先送りを繰り返す
④完璧な成果を求めすぎて、90%の時間で10%しか終わらない
4つが原因となって、「時間ない」を引き起こしてしまう。どれもこれも思い当たる節があるものばかりです。
ついつい携帯のゲームをやってしまったり、頼まれたら今の仕事ほっぽりだしてそっちにかかりっきりになったり、やろうやろうと思いつつ先送りしたり、時間ばかりかけてしまったり。そんなことをしていれば、当然時間はなくなるわけで。「わかっちゃいるけどやめられないんだよねぇ」と思いがちですが、それはほんとにわかっていると言えるんでしょうか。これは、時間に対する認識の甘さからきているように感じます。
その認識の甘さを取っ払うのが、「タスクシュート式」です。
時間不足への対策:タスクシュート式
タスクシュート式とは、次のルールをみたす時間活用術です。
「本日1日分の仕事」を1シートで管理する
「これからやる仕事のリスト」と「ここまでやった仕事のリスト」を一元管理する
「1分以上かかること」はすべて管理する
すべての仕事の「見積もり時間」を出しておく
「本日1日分の仕事」がすべて終わったら何時になるのかの予測を自動算出することで、常に仕事の終わる時間(または就寝時間)をリアルタイムに把握する
これらをやってくれるのが、Excelで作られた「タスク管理ツール・TaskChute2」ということになります。
「そもそもムダがない」がはっきりわかる
時間不足を引き起こす一つ目、「①ムダにできる時間がほとんどないことに気づかずに、時間をムダにしている」に対抗するためには、ムダがないことが一目瞭然な状態をつくれば、ムダにできる時間がないことを認識することができます。
タスクシュート式では、すべての仕事に見積もり時間を設定し、その合計から就寝予定時刻を算出します。ということは、「書き出したすべての仕事を、見積どおりに順調にこなしていったら何時に寝れるのか?」が、常に目に飛び込んでくる。
計画になことームダなことーをすることは、すなわち寝る時間が遅くなることを意味します。実際、10分間ムダなことをすれば、就寝予定時刻が10分遅くなる。これほどまでに、「そもそもムダがない」ことを訴えてくる形はない、と言えます。
やったこと、これからやることの境目くっきり
「「これからやる仕事のリスト」と「ここまでやった仕事のリスト」を一元管理する」というのは、一日の詳細な”やることリスト”を作成し、そこに実行記録を書き込んでいく、ということ。「計画」と「記録」を、同じシートで管理する、ということです。こうなると、「割り込みがあっても、割り込む前はいったい何をしていたのか?」がはっきりします。
割り込みが発生したときのネックが、取り掛かっていたタスクにもう一度集中するまでに時間がかかってしまうこと。でも、「何をしていたのか」「どこまでしていたのか」という、詳細な現在地を教えてくれれば、もう一度そこからリスタートしやすくなります。
先送り先、、、なんてないじゃないか
すべての仕事に見積もり時間を設定し、その合計から就寝予定時刻を算出しているので、先送りをするときには、後々の時間の中に、先送りたいタスクを放り込むことになります。当然、放り込む先にもタスクはいっぱい。先送りすることで、その部分に新たにタスクが増えることになります。それがうれしいわけがない。
これが、先送り先にもタスクがいっぱいあることを教えてくれなければ、簡単にそこに放り込んじゃうのですが、タスクシュート式では、否応無しに先送り先にもタスクがあることを見せつけられるわけです。
完璧追求してる場合ではないぞ
時間が限られていることを否応無しに突きつけてくるタスクシュート式。完璧を追求して、作業が遅々として進まず、遅れが出たらどうなってしまうのか、簡単に予想ができてしまいます。それが、脱完璧へと後押ししてくれます。
見通しのたつスッキリ感
「時間ないことを突きつけられて、息苦しくないのか?」という疑問が湧くかもしれません。実際、タスクシュート式を実践しているぼくの感想は、「息苦しいよりも、見通しがたつスッキリ感の方が大きい」です。
先送りをしたり、ムダな時間を過ごせば、その分何処かで帳尻を合わせなくてはいけなくなります。たいがい帳尻合わせは、仕事の期日当日にすることになり、残業してなんとか提出、ってことになります。これが一番避けたいこと。ずっしりと疲弊しますし、コントロールできてない感に苛まれます。ダメージがとても大きいわけです。
そんな状況に陥らない、なるべく避けて通るためにも、見通しをよくし、今日はここまでやっておけば、とりあえずは大丈夫、と確認しながら進めていきたい。そんなぼくには、タスクシュート式が向いてるのだと思います。
おわりに
一日分のやることを計画し、実行していく。計画が実行記録に変わり、一日を色濃く残すこともできます。ライフログ的にも、タスクシュート式っていいのかもしれませんね。
では、お読みいただきありがとうございました。