食道・胃静脈瘤
#消化器 岩谷先生
【病態】
肝硬変などで門脈圧が亢進し、門脈系と上大静脈系に側副血行路がつくられ、胃上部や食道粘膜下層の血管が拡張・怒張した状態
【だれ】
基礎疾患
門脈圧亢進症(最多)
【症状】
基本的には無症状
破裂・出血時には、吐血・黒色弁・高アンモニア血症
【所見】
RC Red color sign
【治療適応】
➀出血性静脈破裂
②RC(+)の静脈瘤
③F2以上の静脈瘤
④出血既往のある静脈瘤
【治療】
内視鏡的静脈瘤結紮術 EVL:侵襲性低い。肝障害例、腎障害例で施行可能。ゴムで縛る
内視鏡的静脈瘤硬化療法 EIS:流し込む
バルーン下逆行性経静脈的塞栓術 B-RTO:難治性食道静脈瘤治療。胃-腎シャントを有する胃静脈瘤に行うことが多い。バルーンカテーテルを左腎静脈に逆行性に挿入し、塞栓を行う。B-BROによる胃静脈瘤の完全消失例では、その後の再発は非常に低率である。
Hassab手術(脾摘+下部食道。胃上部血行遮断)
<EIS治療の禁忌>
高度肝障害例(Child-Pugh分類C、T-Bil>4.0mg/dl、Alb<2.5g/dL)、血小板減少(<2.0万/μL)、DIC、高度腎機能不良例
※逆に肝よくて待機的な人はEISの方が効果が高い
※肝が悪いと、EISをして塞栓すると肝臓をより悪くする
EVLに禁忌はなし