薬剤性腎障害
https://scrapbox.io/files/68078c85603f9dae1c68b30d.jpg
薬剤性腎障害の予防のためにはリスクの高い患者を認知することが肝要であり,1)基礎疾患の確認,2)薬剤の排泄経路(腎排泄型か,肝代謝・胆汁排泄型か)の確認,3)腎機能の確認,4)年齢(特に高齢者では,潜在的な腎機能低下の可能性),5)全身状態の評価(特に脱水はないか),6)併用薬の確認,7)薬剤アレルギー歴の確認を薬剤投与時にする.
※薬剤性腎障害では①急性尿細管壊死と②急性間質性腎炎のいずれかがみられることが多い.前者が薬剤量依存性なのに比し,後者はアレルギー性に起こり,発熱,腰痛などの炎症症状がみられることが多い.また後者では末梢血好酸球↑,尿中好酸球↑,高IgE血症がみられやすい.①②を区別する理由は②ではステロイド投与がその治療に有効だからである.