網膜中心静脈閉塞症
網膜静脈は,視神経乳頭でまとまって網膜中心静脈となり,視神経の篩状板を通過して眼球の外へ出て行く.網膜中心静脈は網膜中心動脈と接しているために,動脈硬化の影響を強く受ける.血圧の急激な変動や,血管炎により静脈が閉塞すると,広範囲の眼底出血(火焔状出血)を起こす.本症は,黄斑浮腫や網膜全体の毛細血管消失により虚血状態をきたし,網膜内だけでなく虹彩面にも血管新生をきたす(虹彩ルベオーシス).