扁桃周囲膿瘍
扁桃周囲腔とは、口蓋扁桃を取り囲む被膜と、覆う咽頭収縮筋、頬咽頭筋膜との間にある潜在的な間隙。
【だれ】小児-若年で男性にやや多い。
【病態】起炎菌として、インフルエンザ菌B型が最多。他、肺炎球菌やA群レンサ球菌がある。
多くは片側性だが両側の場合もある。
炎症の主座により、上極型と下極型に分かれる。多くは上極型。
下極型では、炎症が波及して、急性喉頭蓋円や咽後膿瘍などを合併することがあるので注意。
単純X線側面像で、thumb signと呼ばれる喉頭蓋の腫大や披裂喉頭蓋ひだの肥厚などがある。