ASO
【治療】
Fontaine分類Ⅱ度(間欠性跛行)までで生活への著しい支障がない場合は,原則的に内科的治療で対応する.Fontaine分類Ⅲ度(安静時疼痛),Ⅳ度(壊死)や,Ⅱ度で内科的治療に抵抗性の場合は血行再建術の適応となる.
1.内科的治療
●動脈硬化のリスクファクター(糖尿病,高血圧,脂質異常症)の管理
●禁煙の指導
●運動療法:特に間欠性跛行例に有効.1日2回,30分間“歩く➡疼痛➡休む➡歩く”の動作を繰り返す.
●薬物療法(抗血小板薬,血管拡張薬,スタチン)
※β遮断薬は下肢血管を収縮させてしまうため,注意が必要である.
2.外科的治療(血行再建術)
●経皮的血管形成術:短区域病変に適応.バルーン拡張・ステント留置(薬剤溶出性ステントを含む)など.
●血管バイパス術:長区域病変や膝窩動脈以下の病変に適応.
●心・腎・脳血管障害などを呈する複合病変においては内科的治療と外科的治療(血行再建術)を組み合わせたハイブリッド手術が行われる.