短腸症候群
●Crohn病などに対して行われる小腸の広範囲切除(50~60%以上)により消化吸収不良を引き起こす病態.成人例では残存小腸(十二指腸を除く)≦150cmと定義される.
●長期絶食による消化管粘膜の萎縮,胃液分泌亢進,蠕動運動亢進,bacterial overgrowthなどが発症に関与する.
●頻回の下痢,脱水,電解質異常,ビタミンB12低下などをきたす.
●経口栄養のみでは不十分であり,適応があれば経腸栄養,それでも不十分であれば中心静脈栄養を行う(長期間実施する必要あり).
●在宅での経腸栄養・中心静脈栄養療法が保険適用となっており,QOL向上につながっている.