強皮症/全身性強皮症 SSc
#免疫アレルギー
<Qアシ>20231116
自己免疫異常によって皮膚を始めたとした全身の結合組織に硬化性病変をきたす。
☆結合組織の線維化が起こる。
【臨床像】
好発:30~50歳女性
全身の硬化性病変
初発症状:指で見つかることが多い
Raynaud phenomenon
ソーセージ様手指:浮腫→硬化(潰瘍)
肺線維症、肺高血圧 PHは予後不良因子として重要。肺線維症→肺高血圧症。肺高血圧症単発で起こることも。
線維性心筋炎
仮面様顔貌:顔貌変化
食道下2/3の拡張と収縮能低下→嚥下困難、逆流性食道炎
高レニン性高血圧や急速な腎不全を呈する。(=腎クリーゼ)
レニン↑→Ald・ATⅡ↑→血圧↑→腎不全
【検査】
血液:抗核抗体(+)
抗Scl-70抗体/抗トポイソメラーゼ抗体(びまん性)(Scl: スクレローシス:硬化)
抗RNAポリメラーゼⅢ抗体(びまん性)<過去問21>20231122
抗セントロメア抗体(限局型):これだけ陽性の場合、CREST syndrome
X線:肺間質の線維化病変
呼吸機能検査:%VC↓、DLco↓:拘束性
心エコー:肺高血圧を評価
【治療】
生活指導(皮膚の保護、禁煙など)
肺高血圧 PHの治療(PGI₂、PDE5阻害薬など)
腎クリーゼにはACE阻害薬
※ステロイドはあまり使われない。腎クリーゼ誘発の恐れあり。
発症早期の硬化性病変に使用。
【お話➀】109I66
52歳男性。胸やけを主訴。半年前から食後30m続く胸やけ。→GERD?
数年前から寒冷時に指が白くなる=Raynaud phenomenon
1年前から皮膚がつまめなくなる=硬化
両手の指腹に小潰瘍を認める
https://scrapbox.io/files/6555f9826bb293001b656925.jpg
→強皮症/全身性強皮症 SSc☕
※これによる消化器症状。
【お話②】96D54
52歳女性。Raynaud phenomenonと指先潰瘍、浮腫状硬化、斑状色素脱失
抗核抗体↑(20以下)
この疾患の診断に最も有用な自己抗体?
→抗Scl-70抗体☕
【お話③】112D58
45歳女性。息切れ。
6m前にRaynaud phenomenonと手のこわばり:初発→膠原病?→息切れは肺高血圧?
Ⅱ音の亢進。吸気で増強する収縮期雑音→三尖弁閉鎖不全症
呼吸音に異常なし→動脈が硬くなっている。肺ではなく。
KL-6正常→肺線維症はなし。
抗核抗体↑(20以下)、抗Scl-70抗体↑(7未満)→強皮症
心電図で右心負荷所見を認める、→肺高血圧
次に行う検査?
→心エコー検査☕
【お話④】98D53
65歳男性。手指の蒼白化と階段昇降時の息切れ。
Raynaud phenomenon、皮膚に潰瘍、胸やけ、皮膚硬化→強皮症?
抗核抗体↑(20以下)、抗セントロメア抗体(+)、抗Scl-70抗体(-)
→CREST syndrome
この患者で考えられるもの?
fine crackles 捻髪音→肺線維症(間質性肺炎)☕
食道蠕動運動低下
※血圧ok、クレアチニンok(0.7~1.2) →強皮症腎なし:血圧がドンッとあがる
【お話⑤】113A17
29歳女性。頭痛。
2y前に強皮症/全身性強皮症 SScと診断、プレドニゾロン(ステロイド)開始。
血圧172/108mmHg=高血圧
クレアチニン↑(0.5~0.9)、抗RNAポリメラーゼⅢ抗体(+)
まず行うべきなのは?
→ACE阻害薬
【お話⑥】112A44
54歳男性。頭痛と視力低下。
2y前の冬Raynaud phenomenon出現、1y前に強皮症/全身性強皮症 SScの診断。
血圧218/120mmHg、視神経乳頭の浮腫=高血圧、頭蓋内圧亢進
尿素窒素UN↑(9~20)、クレアチニン↑(0.7~1.2)→強皮症腎
赤血球↓:細い血管に血栓ができる。ここに赤血球がぶつかり、破砕赤血球が生じる。
→血栓性微小血管障害 TMA
この患者で認められる所見?
→血清ハプトグロビン低下☕